グラウンド整備は平塚市直営で行なわれている。担当者の平塚市健康・こども部青少年課長の小嶋賢司さんの賀澤さんへの評価は高い。
「野球を全然知らない人よりも、よくご存知の方にお願いした方がベストだと思っています。なかなかそういう人がいない中で募集をかけたら手を挙げて試験を受けてくれました。利用する人の気持ち、グラウンド状態をどうすれば良いかを長い間の監督生活で熟知されているので安心して現場をお任せしています。高校野球の監督がグラウンドキーパーをしているのは、全国でもうちぐらいじゃないでしょうか。ありがたいことです」
賀澤さんも整備には自信を持っている。
「現役の時に、県高野連の仕事も携わっていたので、水はけや外野の芝生のすばらしさなども十分わかっています。グラウンドに愛情をもって整備すると土も生きてくるし、グラウンドも良くなっていく気がします。
イレギュラー防止には気を遣います。スパイクで土がはがれたところにボールが入ると不規則バウンドになり、選手の怪我につながってくる危険性があるので細かいところまで時間をかけ入念に点検します。月に1回専門業者に来てもらい、一緒に土を掘り起こしてローラーをかけます。しっかり固めてブラシで仕上げます。プロの2軍も使うので、ちょっと硬めに仕上げます。週4日勤務なので体は楽です。
先日軟式の少年野球大会がありましたが、レベルの低さに驚きました。聞くところによると中学から野球を始めた子が半分で、うまい子は硬式のクラブチームに行ってしまう。部員不足で合同チームを作らないと数がそろわない。野球人口が減っていることを実感しました。
でも楽しいこともあります。試合を見ながら整備状態をチェックします。6月の大学野球選考会を見たら内野手の動きに圧倒されました。さすが全日本クラスは違いますね。冬にはプロ選手が自主トレでやってきます。私が高校野球の監督をしていたということで、ノックを頼まれることもあります。半分遊びみたいなものですが。
むしろ監督よりも裏方の仕事の方が、自分には合っているのではないかと思います。野球のためのグラウンド整備は、楽しい。暑さも忘れるくらい最高の仕事ですね」
教え子たちの声援が背中を後押しする。
取材・文●大友良行
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賀澤さんも整備には自信を持っている。
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イレギュラー防止には気を遣います。スパイクで土がはがれたところにボールが入ると不規則バウンドになり、選手の怪我につながってくる危険性があるので細かいところまで時間をかけ入念に点検します。月に1回専門業者に来てもらい、一緒に土を掘り起こしてローラーをかけます。しっかり固めてブラシで仕上げます。プロの2軍も使うので、ちょっと硬めに仕上げます。週4日勤務なので体は楽です。
先日軟式の少年野球大会がありましたが、レベルの低さに驚きました。聞くところによると中学から野球を始めた子が半分で、うまい子は硬式のクラブチームに行ってしまう。部員不足で合同チームを作らないと数がそろわない。野球人口が減っていることを実感しました。
でも楽しいこともあります。試合を見ながら整備状態をチェックします。6月の大学野球選考会を見たら内野手の動きに圧倒されました。さすが全日本クラスは違いますね。冬にはプロ選手が自主トレでやってきます。私が高校野球の監督をしていたということで、ノックを頼まれることもあります。半分遊びみたいなものですが。
むしろ監督よりも裏方の仕事の方が、自分には合っているのではないかと思います。野球のためのグラウンド整備は、楽しい。暑さも忘れるくらい最高の仕事ですね」
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