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MLB

【MLBプレーオフ展望:ア・リーグ】大躍進オリオールズよりも10月の舞台で強さを発揮するアストロズがリーグ制覇最右翼か<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.10.03

●ツインズ(第3シード)
87勝75敗(中地区1位)
戦力評価:B-

 地区全体のレベルの低さにも助けられ、ほとんど首位を譲ることなくフィニッシュした。打線はカルロス・コレアが思わぬ不振に陥りながらもリーグ最多タイの233本塁打。25ホーマー以上は一人もいない代わり、10本塁打以上が12人とどこからでも一発が飛び出す。ただし、三振数はリーグワーストと全体に粗っぽく、好投手が多く集まるプレーオフで真価を発揮できるか。

 投手陣はソニー・グレイ&パブロ・ロペスの二枚看板が強力で、クローザーには“新・人類最速男”ヨアン・デュランが控える。前田健太はドジャース時代と同じく、ブルペンで待機する見込みだ。チームは現在プレーオフ18連敗中。北米スポーツワースト記録を何としてもストップし、その勢いのまま一気に駆け上がりたい。

●レイズ(第4シード)
99勝63敗(東地区2位)
戦力評価:B+

 MLB屈指の貧乏球団であるにもかかわらず、得失点差+195はリーグベスト。しかも、故障やスキャンダルで投打の主力が次々に離脱しながらも戦力を落とさなかたのは驚嘆に値する。

 打線はビッグネーム不在ながら得点数リーグ2位。20本塁打以上が6人いて、なおかつ160盗塁はリーグ2位とパワー&スピードを兼ね備える。WBCでも大活躍したお祭り男ランディ・アロザレーナの存在も心強い。一方、投手陣は最多勝のザック・エフリンと豪腕タイラー・グラスノーが先発二枚看板。それぞれ個性の異なるバラエティ豊かなブルペン陣もチームの強みだ。ただ、プレーオフは2年続けて初戦敗退し、計1勝5敗。変な“負け癖”をつけないためにも、今年こそはしっかり勝ち進みたい。
 
●レンジャーズ(第5シード)
90勝72敗(西地区2位)
戦力評価:B

 ここ2年の積極補強が功を奏し、開幕から快進撃。夏場にはマックス・シャーザーを獲得するなどさらなる戦力補強に動いたが、皮肉なことにチームは徐々に失速。ついには最終日でアストロズに抜かれて地区優勝を逃してしまった。

 マーカス・セミエン&コリー・シーガーの強力1・2番コンビに39発のアドリス・ガルシアらを擁する打線は得点力リーグNo.1と強力。下位の打者でもまったく気が抜けない。カギは投手陣だ。先発ローテーションはジェイコブ・デグロムに続き、シャーザー、そしてジョン・グレイと故障者が続出し、ブルペンも途中加入のアロルディス・チャップマンも含め不安定。シーズン終盤の嫌な流れを断ち切る意味でも、ワイルドカード・シリーズ初戦は重要な一番になるだろう。

●ブルージェイズ(第6シード)
89勝73敗(東地区3位)
戦力評価:B

 開幕前は世界一候補の一角に挙げられていたことを思えば、地区3位&第3ワイルドカードでのプレーオフ出場は決して望み通りの結果ではない。

 思わぬ苦戦を招いたのは打線の不振が要因。得点、本塁打ともリーグ8位で、特に主砲のブラディミール・ゲレーロJr.の不振が痛かった。一方、先発投手陣はクリス・バシットが最多勝、ケビン・ゴーズマンが奪三振のタイトルを獲得し、ホゼ・べリオス、菊池雄星も好成績と層が厚い。抑えのジェイソン・ロマーノが終盤に調子を落としたのは気がかりだが、ブルペンもなかなかの布陣だ。

 タレントは揃っており、打線が本来の力を発揮すれば、30年ぶりのリーグ優勝&世界一も決して夢ではない。2年前は大谷翔平(エンジェルス)とMVPを争ったゲレーロJr.の意地に期待したい。

●SLUGGER編集部によるパワーランキング
1 アストロズ
2 オリオールズ
3 レイズ
4 ブルージェイズ
5 レンジャーズ
6 ツインズ

構成●SLUGGER編集部

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