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MLB

オリオールズが黄金期到来を予感させる快進撃の一方、ヤンキースは久々にプレーオフを逃す【MLB地区別球団通信簿:ア・リーグ東地区】<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.12.29

▼ヤンキース
82勝80敗 勝率.506(地区4位)
通信簿:ガッカリです

 昨オフはアーロン・ジャッジと再契約し、カルロス・ロドンも獲得するなど、開幕時点で約3億ドルの総年俸を費やしたが、またも期待外れに終わった。6月3日まで35勝25敗と健闘していたが、その日のドジャース戦でジャッジが右足を痛めて離脱すると、中核を失って低迷。7月下旬に彼が復帰した時にはすでに地区最下位に沈んでいて、再浮上はかなわなかった。

 打線はジャンカルロ・スタントン、DJ・ラメイヒュー、アンソニー・リゾーといったベテランが軒並み不振をかこい、期待の新人アンソニー・ボルピーは低打率にあえいだ。グレイバー・トーレスや、復帰後のジャッジの活躍があってもなお、673得点はリーグワースト4位に沈んだ。

 投手陣ではエースのゲリット・コールこそサイ・ヤング賞級の活躍を見せたが、ロドン、ネスター・コルテスJr.、ルイス・セベリーノ、ドミンゴ・ヘルマンといった他の先発陣は不振や故障に苦しみ、リーグ最高級のブルペンも宝の持ち腐れに。1992年以来の負け越しは何とか逃れたものの、7年ぶりにプレーオフを逃して地元ファンを落胆させた。

文●杉浦大介
 
▼レイズ
99勝63敗 勝率.611(地区2位)
通信簿:よくできました

 レイズの2023年は、開幕13連勝と破竹の快進撃でスタートした。その後も順調に勝ち星を重ね、7月上旬を迎えた時点で57勝28敗だった。

 だが、相次ぐアクシデントでチームの戦力は徐々に削がれていく。4月にジェフリー・スプリングス、5月にドリュー・ラスムッセン、8月にはシェーン・マクラナハンと、主力投手たちが次々と長期離脱。さらに、着実にスーパースターへの階段を上っていた遊撃のワンダー・フランコが、過去の未成年者との不適切な関係を報じられて制限リスト入りしてしまった。

 それでも、次々に登場する新戦力の活躍やアーロン・シーバリらを獲得するピンポイントの補強でチーム史上2位の99勝を挙げたが、最終的にはオリオールズに抜かれて地区2位でフィニッシュ。ワイルドカード・シリーズでは昨年に続いて1勝もできず敗退した。9月には、28年開場の新球場建設がついに合意し、来季以降は総年俸の増額が見込まれるため、「育成と創意工夫を得意とする好チーム」から真の強豪への変貌が期待される。

文●城ノ井道人
 
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