▼アスレティックス
50勝112敗 勝率.309(地区5位)
通信簿:ガッカリです
昨オフはチームに残っていた最後のスター選手ショーン・マーフィーもブレーブスへ放出。近年稀に見る負け犬軍団が誕生した。55試合消化時点の10勝45敗は1904年のワシントン・セネタース以来という歴代最悪級のスタートを切ると、最終的には球団歴代ワースト2位の年間112敗。ラスベガス移転を実現させるため、半ば意図的にチームを解体するオーナーに抗議し、6月には本拠地オークランド・コロシアムで「逆ボイコット・デー」が開催された。
チーム成績を見ると得点も失点もリーグワーストで、まさに投打ともに”完敗”。野手陣は盗塁王を獲得したエステウリー・ルイーズや正捕手に定着したシェイ・ランガリアーズ、後半戦に強打を披露したザック・ゲロフなど楽しみな人材も出てきたが、投手陣は最多勝が27歳のJP・シアーズと途中放出された藤浪晋太郎(→オリオールズ)の5勝が最多勝という惨状。ファーム組織も劇的に改善されているわけでもなく、ラスベガス移転までは多かれ少なかれ今季のようなシーズンが続きそうだ。
文●城ノ井道人
▼マリナーズ
88勝74敗 勝率.543(地区3位)
通信簿:可もなく不可もなく
21年ぶりのプレーオフ進出に沸いた昨年の興奮は結局、再現できなかった。シーズン序盤から波に乗れない戦いが続き、7月末には抑えのポール・シーウォルドを放出。フリオ・ロドリゲスらが復調した8月は21勝6敗の快進撃で地区首位争いに食い込んだが、9月は3連敗以上が4度と再び失速し、161試合目でついに力尽きた。
サイ・ヤング賞投手のロビー・レイがほとんど稼働できなかったが、防御率3.74はリーグ1位。ルイス・カスティーヨ、ジョージ・カービー、ローガン・ギルバートの三本柱に加えて、ブライス・ミラーやブライヤン・ウーらルーキーも台頭した。それだけに、打線が三振数リーグワースト2位と粗さが目立ち、最後まで安定感を欠いたのが痛かった。
不完全燃焼に選手のフラストレーションも募り、カル・ラリーが「勝利にコミットしないとダメだ」と語る一方、ジェリー・ディポート編成総責任者は大型補強には消極的な構え。選手だけでなく、ファンもすでに”善戦”では満足できなくなっている。球団初のワールドシリーズ出場へ向け、このオフはどう動くだろうか。
文●SLUGGER編集部
50勝112敗 勝率.309(地区5位)
通信簿:ガッカリです
昨オフはチームに残っていた最後のスター選手ショーン・マーフィーもブレーブスへ放出。近年稀に見る負け犬軍団が誕生した。55試合消化時点の10勝45敗は1904年のワシントン・セネタース以来という歴代最悪級のスタートを切ると、最終的には球団歴代ワースト2位の年間112敗。ラスベガス移転を実現させるため、半ば意図的にチームを解体するオーナーに抗議し、6月には本拠地オークランド・コロシアムで「逆ボイコット・デー」が開催された。
チーム成績を見ると得点も失点もリーグワーストで、まさに投打ともに”完敗”。野手陣は盗塁王を獲得したエステウリー・ルイーズや正捕手に定着したシェイ・ランガリアーズ、後半戦に強打を披露したザック・ゲロフなど楽しみな人材も出てきたが、投手陣は最多勝が27歳のJP・シアーズと途中放出された藤浪晋太郎(→オリオールズ)の5勝が最多勝という惨状。ファーム組織も劇的に改善されているわけでもなく、ラスベガス移転までは多かれ少なかれ今季のようなシーズンが続きそうだ。
文●城ノ井道人
▼マリナーズ
88勝74敗 勝率.543(地区3位)
通信簿:可もなく不可もなく
21年ぶりのプレーオフ進出に沸いた昨年の興奮は結局、再現できなかった。シーズン序盤から波に乗れない戦いが続き、7月末には抑えのポール・シーウォルドを放出。フリオ・ロドリゲスらが復調した8月は21勝6敗の快進撃で地区首位争いに食い込んだが、9月は3連敗以上が4度と再び失速し、161試合目でついに力尽きた。
サイ・ヤング賞投手のロビー・レイがほとんど稼働できなかったが、防御率3.74はリーグ1位。ルイス・カスティーヨ、ジョージ・カービー、ローガン・ギルバートの三本柱に加えて、ブライス・ミラーやブライヤン・ウーらルーキーも台頭した。それだけに、打線が三振数リーグワースト2位と粗さが目立ち、最後まで安定感を欠いたのが痛かった。
不完全燃焼に選手のフラストレーションも募り、カル・ラリーが「勝利にコミットしないとダメだ」と語る一方、ジェリー・ディポート編成総責任者は大型補強には消極的な構え。選手だけでなく、ファンもすでに”善戦”では満足できなくなっている。球団初のワールドシリーズ出場へ向け、このオフはどう動くだろうか。
文●SLUGGER編集部
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