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MLB

ドジャースが今季も盤石の強さを見せ、ダイヤモンドバックスも若い力で躍進【MLB地区別球団通信簿:ナ・リーグ西地区】<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.12.31

▼ドジャース
100勝62敗 勝率.617(地区1位)
通信簿:まずまずです

 シーズン序盤はなかなか強さを発揮できず、6月半ばには地区3位まで後退。だが、後半戦開始直後に首位を奪回すると、8月は11連勝を記録するなど24勝5敗と他を圧倒し、3年連続で100勝に到達した。

 2021年16勝のウォーカー・ビューラーがトミー・ジョン手術明けで不在、期待の若手ダスティン・メイも長期離脱した先発陣は苦しく、クレイトン・カーショウの131.2回がチーム最多イニング。ランス・リンらを途中補強し、リーグ2位の防御率3.42とブルペンが頑張っても、チーム全体では13年ぶりの4点台へと転落した。

 だがそれでも、強力打線がそれらのマイナスを補って余りある活躍だった。ムーキー・ベッツ、マックス・マンシー、JD・マルティネス、フレディ・フリーマンの4人が100打点以上。906得点は実に70年ぶりの大台だった。特に弱点の二遊間を、本職でないのに守って穴埋めしたベッツの働きはMVP候補にふさわしかった。

 その打線が沈黙し、先発投手の出来が変わらずとあってプレーオフではダイヤモンドバックスにスウィープされたが、このオフは大谷翔平と山本由伸をW獲りし、レイズからタイラー・グラスノーとマニュエル・マーゴをトレード獲得。再び世界一を目指す。

文●出野哲也
 
▼パドレス
82勝80敗 勝率.506(地区3位)
通信簿:ガッカリです

 大金を投じて補強した年にコケる悪しき伝統は覆せなかった。ザンダー・ボガーツを11年2億8000万ドルで獲得し、ダルビッシュ有らにも長期の延長契約を与えたが効果はいまひとつ。5月半ばに借金生活に突入するとなかなか勝率5割に戻せず、ようやくの完済は閉幕2日前だった。得失点差+104がリーグ3位と地力はあったはずなのに、1点差試合で9勝23敗と大きく負け越したことも響いてプレーオフを逃した。

 先発防御率3.69はメジャーベストで、特にブレイク・スネルは2.25を記録してタイトル獲得。だが、上り調子だったマイケル・ワカとジョー・マスグローブが7月に相次いで離脱したのが痛手だった。打線もフェルナンド・タティースJr.の復帰、ホアン・ソトの復調など好材料もあった半面、強打者が座るはずの一塁とDHの攻撃力が低く、バランスが良くなかった。

 期待外れの結果に終わり、ボブ・メルビン監督は同地区のジャイアンツへ移籍。元カーディナルス監督のマイク・シルトを新指揮官に迎え、留任したAJ・プレラーGMとともに新体制を構築する来季は年俸総額を大幅に下げる予定で、一層厳しい年になりそうだ。

文●出野哲也
 
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