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プロ野球

【インタビュー】松井裕樹/前編「日本開催のオリンピックがあるというのは本当に恵まれている」

2020.02.06

ドラフト会議で名前を呼ばれるまでは、不安がずっと付きまとっていたという。 写真:田中研治

ドラフト会議で名前を呼ばれるまでは、不安がずっと付きまとっていたという。 写真:田中研治

――1回戦の今治西戦で甲子園最多の23三振を奪った時ではなかったのですね。
 
 そうですね。もし予選で負けていたら、8月の練習が一番きついんですよ(笑)。でも甲子園に行ったら2時間しか練習しなくていいし、ホテルも一人部屋でゆっくりできるので、「いやーいい時間だったなぁ」って今でも思います。

――甲子園に出る前と後で松井投手の環境は大きく変わったと思います。戸惑いなどはなかったですか? 

 戸惑いはなかったですね。有り難いことに新聞やテレビに取り上げていただいて、大枠でプロを目指していた中で、甲子園の後に来年のドラフト1位候補という評価も聞こえ初めて、「このまま行けばドラフト1位でプロに行けるんだ!」と、初めて思いました。

 もちろん、大前提として桐光学園のメンバーで甲子園優勝を目指していましたが、そこに近づいて努力すれば、プロへの道も開けていくところまで2年生の時点で来ているっていうのは、甲子園での評価を受けて初めて自分が気づいたことだったので、夏の前後では自分のマインドや環境も含めて大きく変化したと思います。
 
――プロという目標が明確に見えたことで、2年生の夏以降は練習の取り組み方や生活で意識したことはありますか?

 当時からプレッシャーをかけられていたので、そこを意識しないようにしました。プロのスカウトの方がたくさん見に来ていて、高校生ですからどうしても良いところを見せたくなってしまいますよね。でも、チームが勝つことを念頭に置くことで、心のバランスを取っていた感じです。夏の大会の後は本当に注目度が増していて、「これで勝てなかったら……」「もし指名がなかったらどうしよう……」という不安が、実際にドラフト会議で名前を呼んでいただけるまで、ずっと付きまとっていましたね。

――高校3年生の時は甲子園には出られませんでしたが、直後にはU18日本代表に選出されました。代表の台湾遠征の時にちょうど東京オリンピックの開催が決まったとか。

 そうなんですよ! 台湾にいた日本ファンの人たちが「東京五輪が決まったよ」というボードを掲げていて知りました。
 
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