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プロ野球

【インタビュー】松井裕樹/前編「日本開催のオリンピックがあるというのは本当に恵まれている」

2020.02.06

「とにかく出たいです!」松井が東京五輪への熱い思いを語った。写真:田中研治

「とにかく出たいです!」松井が東京五輪への熱い思いを語った。写真:田中研治

――台湾遠征で代表を指揮していた西谷浩一監督(大阪桐蔭高)にかけられた言葉を覚えていますか?

 代表であまりいい働きができていなかったので、正直、言葉が入ってきたかと言われると……。周りにはすごい選手がいましたし、プロ入り前だったので、話はしっかり聞いていましたが、「7年後の自分はどうなってるんだろうな」っていう、期待と薄らとした不安もあった気がします。

――ちなみに、西谷監督は「台湾という異国の地で、東京五輪が開催されるのを知った。これは思い出深いぞ。東京五輪の頃は、お前らは25、6歳になってる。野球選手としては、一番いい時期を迎えているはずだ。2020年の五輪にもし野球があったら、この中から何人が出ているか。これは何かの縁やから、お前ら、その時に選ばれるような選手になれよ、お前たちが引っ張っていく選手にならなアカンぞ」と語っていました。

 そして、当時の代表には森友哉選手(現・埼玉西武)も参加していて、松井投手とともに東京五輪代表に選ばれる可能性は高いわけですが、同期のライバルをどう見ていますか?

 当時は森をライバルなんて言える立場ではなかったですね、2本完璧に打たれていて。唯一ですかね、「こいつには勝てない」と思った選手は。プロの舞台でも、真剣勝負の中で全力で投げて、森もフルスイングで答えてくれる。森との勝負は、試合の中でも楽しいというか僕にとっては特別な時間ですね。
 
――2013年の時は分からなかった東京五輪との距離感も、今ではプロで実績を残して着実に近づいていると思います。夏に控えた東京五輪への思いを聞かせてください。

 とにかく出たいです! プロでは何とか食らいついて日本代表に呼んでもらうことが増えて、そんな中で日本開催のオリンピックがあるというのは本当に恵まれているというか。野球が復活して、でもなくなることも決定していて、あるとしたら8年後になるわけじゃないですか。そうなった時に自分がどうなっているか分からないし、オリンピックというスポーツの祭典に自分が選手として出られるっていうのは、それほど素晴らしいことはないと思います。ぜひ日本のユニフォームを着て、何とか自分の力で少しでも金メダルに貢献できたらと思います。

(後編に続く)

【PROFILE】
まつい・ゆうき。1995年10月30日生まれ、神奈川県横浜市出身。左投左打。桐光学園へ進学し、2年夏に出場した甲子園では大会史上最多となる10者連続奪三振、1試合22奪三振を記録。13年ドラフトで5球団から1位指名され、競合の末、楽天イーグルスに入団した。15年にクローザーへ抜擢され、10代では史上初となる30セーブを記録。その後も抑えとして活躍し、昨年は38セーブで自身初となる最多セーブのタイトルを獲得した。
 

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