感覚的な話ではあるが、栗原の理論がここ数年、スタイル確立に苦しんでいた杉澤にフィットした。
2月の宮崎キャンプでは、その成果がすぐに現れた。紅白戦では逆方向へのホームラン。以前は力負けしていたストレートにも対応できるようになり、確かな手応えを得た。
「ストレートもそうなんですけど、それプラス変化球にも対応できるようになったんですよ。めちゃめちゃ手応えはありました。今年は行ける」
しかし、大阪に戻ってからのオープン戦。杉澤の名前は一度も先発オーダーに載ることはなかった。腰のコンディション不良による離脱。絶好のアピールの機会を逃してしまった。
幸い軽傷で、3月21日からファームで復帰。ただし「腰をかばいながらやっていて、変な癖がついて。そこから5月終わりくらいまで…」と思うように体が動かない時期が続いた。
そんな中で迎えた5月22日。ファームで4試合連続ホームランというインパクトを残し、一軍初昇格を果たす。
「いろいろその(ファームの)期間に試せたんがデカかった。下から振りすぎてる、骨盤が一塁側に逃げてるとか。そういうのをやりながら、自分で理解していきながら」 焦らず、冷静に、自分の打撃と向き合った時間だった。
「最初の1本目(のホームラン)で腰が入ったんですよ。うわっ来た!って。それを続けてたら、やっぱ4試合(連続ホームラン)につながって。もう打てるわって感覚でしたね」。一軍での初打席で結果を残せたのは、この積み重ねがあったからこそだ。
ファーム復帰直後、突然、坊主頭になったことも話題になった。
「ほんまに大した理由はなくて。なんか怪我して。試合でも打ててない上に走塁ミスして、これあかんなと思って。僕、大学の頃、大会とかリーグ戦前は坊主にしてたんすよ。ずっと。僕がリーグ戦前ずっと調子悪くて。うん、3年も4年も。そういう時に五厘(刈り)にしたら絶対打ててたんですよ。だから、1回五厘にしようと思って。五厘にしても時間かかったんすけど、いい方向に来たんで」
学生時代にしていたゲン担ぎを何気なく戻しただけ。現在も、坊主頭を続けている。
「三沢光晴のどこが好き?」という問いにはこう答える「貫禄! あの雰囲気。かっこいいっす。誰が来ても堂々と、男らしく構えている感じ」
6月も後半。守備固めなど準備の難しい場面での出場が続き、打席のチャンスは限られている。だが、憧れの三沢のように、誰が来ても堂々と構えて、「レギュラー取ります」とヒーローインタビューの言葉を、現実のものにしてほしい。
文:写真●野口航志
著者プロフィール:野口航志(ノグチコウジ) 1984年、神戸市生まれ。岡山大学卒業。記者とカメラマンの『二刀流』。プロ野球を中心に、社会人野球やプロレス・ボクシングなどの取材や撮影に携わる。ブレーブス時代からのオリックスファン。
【記事】震災から30年。星野伸之さん「まだまだ終わりじゃない」写真展と始球式で語られた“がんばろう神戸”の記憶【オリ熱コラム2025】
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「ストレートもそうなんですけど、それプラス変化球にも対応できるようになったんですよ。めちゃめちゃ手応えはありました。今年は行ける」
しかし、大阪に戻ってからのオープン戦。杉澤の名前は一度も先発オーダーに載ることはなかった。腰のコンディション不良による離脱。絶好のアピールの機会を逃してしまった。
幸い軽傷で、3月21日からファームで復帰。ただし「腰をかばいながらやっていて、変な癖がついて。そこから5月終わりくらいまで…」と思うように体が動かない時期が続いた。
そんな中で迎えた5月22日。ファームで4試合連続ホームランというインパクトを残し、一軍初昇格を果たす。
「いろいろその(ファームの)期間に試せたんがデカかった。下から振りすぎてる、骨盤が一塁側に逃げてるとか。そういうのをやりながら、自分で理解していきながら」 焦らず、冷静に、自分の打撃と向き合った時間だった。
「最初の1本目(のホームラン)で腰が入ったんですよ。うわっ来た!って。それを続けてたら、やっぱ4試合(連続ホームラン)につながって。もう打てるわって感覚でしたね」。一軍での初打席で結果を残せたのは、この積み重ねがあったからこそだ。
ファーム復帰直後、突然、坊主頭になったことも話題になった。
「ほんまに大した理由はなくて。なんか怪我して。試合でも打ててない上に走塁ミスして、これあかんなと思って。僕、大学の頃、大会とかリーグ戦前は坊主にしてたんすよ。ずっと。僕がリーグ戦前ずっと調子悪くて。うん、3年も4年も。そういう時に五厘(刈り)にしたら絶対打ててたんですよ。だから、1回五厘にしようと思って。五厘にしても時間かかったんすけど、いい方向に来たんで」
学生時代にしていたゲン担ぎを何気なく戻しただけ。現在も、坊主頭を続けている。
「三沢光晴のどこが好き?」という問いにはこう答える「貫禄! あの雰囲気。かっこいいっす。誰が来ても堂々と、男らしく構えている感じ」
6月も後半。守備固めなど準備の難しい場面での出場が続き、打席のチャンスは限られている。だが、憧れの三沢のように、誰が来ても堂々と構えて、「レギュラー取ります」とヒーローインタビューの言葉を、現実のものにしてほしい。
文:写真●野口航志
著者プロフィール:野口航志(ノグチコウジ) 1984年、神戸市生まれ。岡山大学卒業。記者とカメラマンの『二刀流』。プロ野球を中心に、社会人野球やプロレス・ボクシングなどの取材や撮影に携わる。ブレーブス時代からのオリックスファン。
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