多分、走らないだろう。でも、隙を見せたら走ってくるかもしれない。
源田の怖さは、相手バッテリーに余計な神経を配らせることだ。捕手が送球しやすい外のストレートを要求させてしまうのだ。
「結果的に、そうなってくれたらいいなぁという感じですかね。相手がどこまで意識しているかは僕には分からないですから。(8月30日の)1回の盗塁が生きていたらいいなぁと思うくらいの感じで、7回の時は走ろうとは思っていなかったんです」
翌31日のゲームでは、1回裏、西武打線がいきなり5点を奪った。先制の2点は、一塁に源田を置いて、森が左中間スタンドに放り込んだ、前日のリプレーのようなシーンだった。
ソフトバンクの先発・和田毅は、森に対して2球続けてストレートを投げ、森はそれを打ち返した。
源田は「行けたら行こうかなと思っていました」と前日とは異なる意図を持っていたと振り返っている。
結果はともにホームラン。源田は「(森)友哉がすごいんですよ」と謙遜するが、源田の足という脅威が森の豪打を引き出した面もある。これこそ、西武打線の隠れた脅威なのだ。 辻監督は言う。
「源田の足の影響はあると思いますよ。アウトコースギリギリいっぱいに決まったコースを逆方向に本塁打にするのは難しい。少し甘くなるから打てたりするわけだしね。また、森にしても、そういった状況を判断しながら打てるバッターですから」
もっとも、3戦目はソフトバンクが一矢報い、西武は単独首位の座を逃した。残る直接対決は9月11日からの2連戦、舞台は再びメットライフドーム。この時も、源田の足が重要な意味をなしてくるに違いない。
文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。
源田の怖さは、相手バッテリーに余計な神経を配らせることだ。捕手が送球しやすい外のストレートを要求させてしまうのだ。
「結果的に、そうなってくれたらいいなぁという感じですかね。相手がどこまで意識しているかは僕には分からないですから。(8月30日の)1回の盗塁が生きていたらいいなぁと思うくらいの感じで、7回の時は走ろうとは思っていなかったんです」
翌31日のゲームでは、1回裏、西武打線がいきなり5点を奪った。先制の2点は、一塁に源田を置いて、森が左中間スタンドに放り込んだ、前日のリプレーのようなシーンだった。
ソフトバンクの先発・和田毅は、森に対して2球続けてストレートを投げ、森はそれを打ち返した。
源田は「行けたら行こうかなと思っていました」と前日とは異なる意図を持っていたと振り返っている。
結果はともにホームラン。源田は「(森)友哉がすごいんですよ」と謙遜するが、源田の足という脅威が森の豪打を引き出した面もある。これこそ、西武打線の隠れた脅威なのだ。 辻監督は言う。
「源田の足の影響はあると思いますよ。アウトコースギリギリいっぱいに決まったコースを逆方向に本塁打にするのは難しい。少し甘くなるから打てたりするわけだしね。また、森にしても、そういった状況を判断しながら打てるバッターですから」
もっとも、3戦目はソフトバンクが一矢報い、西武は単独首位の座を逃した。残る直接対決は9月11日からの2連戦、舞台は再びメットライフドーム。この時も、源田の足が重要な意味をなしてくるに違いない。
文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。