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大学野球

1試合20奪三振、サイクルヒット、通算420奪三振――「戦国東都」に足跡を残した現役選手たち

大友良行

2020.05.17

●1試合20奪三振(歴代1位)
上茶谷大河(DeNA)
1996年生まれ。京都出身。右投右打。
京都学園高-東洋大-DeNA。

 2018年春の駒澤大戦で、151㎞のストレートに変化球を混ぜ、抜群のコントロールとスムーズな腕の振りで、5回まで15三振。9回に3連打を浴びて降板したものの、計20個のリーグ新となる奪三振記録を打ち立てた。 

 京都学園高時代は、2年からエース。秋にケガをして、3年夏の府大会は強豪・福知山成美と当たり2回戦敗退した。

 東洋大でも右手中指の血行障害などケガが多く、3年秋まで未勝利だった。しかし、完治した4年春の開幕戦に初先発すると、中大相手に16三振で完封初勝利を飾り、続く駒大3回戦で冒頭の記録を達成している。同期の甲斐野央(ソフトバンク)、梅津晃大(中日)と”150㎞超トリオ”として注目を浴び、2018年ドラフトでDeNAから1位指名を受けた。 
 
●通算安打104本(歴代9位タイ)
藤岡裕大(ロッテ)
1993年生まれ。岡山県出身。右投左打。
岡山理大付高 -亜細亜大-トヨタ自動車-ロッテ。

 4歳から野球を始め、高校では三塁手兼3番手の投手。149㎞を投げ注目されるも、高校最高成績は中国大会ベスト8止まりだった。 

 亜細亜大進学後は、1年春に新人賞を獲得し、3年秋は.380で首位打者に。ベスト9は、1年春、3年秋、4年秋の3回で、6度のリーグ優勝に貢献している。 

 大学選手権では、1、2年春に準優勝2回。神宮大会は、2、4年秋に優勝2回。また、2年時に第39回日米野球、4年時に夏季ユニバシアード日本代表にも選出された。リーグ通算97試合は104安打、33打点、打率.291、盗塁17。しかし、各球団に好ショートがいたためか、ドラフト指名は無く一時トラウマになったという。 

 その無念さをバネに、トヨタで大活躍した。入社1年目の第87回都市対抗で優勝を飾り、自身は若獅子賞と優秀選手賞を獲得している。また、第28回アジア選手権の日本代表入りを果たした2年目には、秋の日本選手権で3番ショートに座り、全国制覇を成し遂げた。 2017年ドラフトでロッテから2位指名を受けてプロの門を叩いた。 

取材・文●大友良行

【著者プロフィール】
おおとも・よしゆき/元大手新聞社の報道写真記者。事件事故取材の傍らメジャーリーグやサッカーW杯などの欧州サッカーを取材。現在は、全国の大学野球、春夏の甲子園をはじめとする高校野球、都市対抗を中心に社会人野球などを深く取材している。著書に「野球監督の仕事(共著・成美堂出版)」、「CMタイムの逆襲(東急エージェンシー)」などがある。

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