専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
高校野球

県大会で得た手応えと課題。プロ注目の明石商・中森俊介と来田涼斗が“最後の甲子園”へ

藤原彬

2020.08.09

 キャプテンとしての役割も果たした。ナインに「大会だと思うと身体が動きにくくなったりすることもあると思うので、練習試合と思って」と声をかけた。

 来田が悔やむのは、チームが敗れた5戦目のバッティングだ。2点を追う6回、無死一塁の場面で代打として打席に入ると、3球目を強振。打ったのは、2戦目に本塁打を放ち「秋に比べるとさばけるようになって、試合でも結果が出るようになってきた」と手応えを感じていた内角球だった。しかし、結果は外野フライ。「つなぐ気持ち」を強調していた来田が、本塁打で同点の場面で「自分の欲が出た」。走者2人を置いた延長10回の打席も同じく内角球を強く叩いたが、外野フライに倒れて「打ちミスで直していかないといけない」と反省の弁が口をついた。
 明石商を牽引する投打の両輪。背番号1を着けた中森の頼もしさを、センターの守備位置から見る来田は「あまり感情を出さずに投げ続ける姿を見ていて、自分の気持ちも上がってくる」と語る。

 その来田のリーダーシップを、中森は「キャプテンの来田がベンチでも笑顔でいてくれるとムードも良くなりますし、しんどい時こそ笑顔にと考えてやっている」と評する。

 互いに高め合ってきた2つの才能は、独自大会で得た手応えと課題を高校最後の公式戦(8月16日の対桐生一高戦)、そしてその先で待つ次のステージで、さらなる成長の糧に変えられるだろうか。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

【PHOTOギャラリー】球界を牽引する名手たちの「高校」「大学」当時を秘蔵写真で振り返る

DAZNなら「プロ野球」「Jリーグ」「CL」「F1」「WTAツアー」が見放題!充実のコンテンツを確認できる1か月無料体験はこちらから

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号