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侍ジャパン

プレミア12は日本が「優勝して当たり前」の大会。野球大国の名に恥じぬ圧倒的な強さを見せつけろ

出野哲也

2019.11.05

 もちろん、だからと言ってプレミア12に価値がないというわけではない。オリンピックで野球が公式競技として定着する見込みは低く、世界レベルで戦える機会はWBCとプレミア12しかないのだから、たとえ今は注目度が低くても時間をかけて権威ある大会に育てあげていく必要がある。アメリカ一国が強大な権威を持っている世界の野球界の現状を考えても、日本が先頭に立って盛り上げることには大きな意義がある。その意味で、アメリカやドミニカ共和国が有力選手を派遣しない中でもベストメンバーに近い布陣を組もうとする姿勢は正しい。
 
 アメリカに次ぐ「野球大国」を自負する日本は、このプレミア12で圧倒的な強さを見せつける必要がある。他の強豪国のプライドを刺激して、次回以降は本気にさせるような戦い方を日本ができるかどうかが、今後の大会の命運を左右するのかもしれないのだ。

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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