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プロ野球

川上憲伸vs高橋由伸に“トレンディエース”対決…過去の「ルーキー豊作年」の新人王投票結果を振り返る

藤原彬

2021.12.13

■1999年(セ・リーグ)
①上原浩治(巨人)196票
【試合】25 【勝敗】20-4 【防御率】2.09
【投球回】197.2 【奪三振】179 【与四球】24

②岩瀬仁紀(中日)4票
【試合】65 【勝敗S】10-2-1 【防御率】1.57
【投球回】74.1 【奪三振】73 【与四球】22

③福留孝介(中日)1票
【試合】132 【打率】.284 【本塁打】16
【打点】52 【盗塁】4 【OPS】.810

 MLB球団からの誘いを蹴って巨人入りした上原は最多勝・最多奪三振・最優秀防御率・最高勝率のタイトルを獲得し、新人では史上3人目の投手四冠を達成。WHIP0.90もリーグベストで、球史に残るルーキーシーズンを過ごした。

 上原の陰に隠れてしまったが、中日のリーグ優勝に貢献した2人の活躍も見事だった。ドラフト3位入団の岩瀬はセットアップとしてリーグ最多の65登板をこなして10勝、防御率1.57の安定感。逆指名で入団した福留も、リーグ最多の121三振、遊撃で13失策と粗さも同居させながらスケールの大きなプレーでファンを沸かせた。

 また、票外ながら福原忍(阪神)が54試合で10勝9セーブ、二岡智宏(巨人)はショートに定着して打率.289、18本塁打をマーク。通常の年なら間違いなく新人王候補に挙げられる活躍だった。
 
■2013年(セ・リーグ)
①小川泰弘(ヤクルト)252票
【試合】26 【勝敗】16-4 【防御率】2.93
【投球回】178.0 【奪三振】135 【与四球】45

②菅野智之(巨人)13票
【試合】27 【勝敗】13-6 【防御率】3.12
【投球回】176.0 【奪三振】155 【与四球】37

③藤浪晋太郎(阪神)8票
【試合】24 【勝敗】10-6 【防御率】2.75
【投球回】137.2 【奪三振】126 【与四球】44

 創価大3年秋から無敗を続けていた“ライアン”小川は、プロでも白星を重ねて最多勝と最高勝率のタイトルを獲得。1年間の浪人を経て憧れの巨人入りを果たした菅野は、防御率が小川に次ぐリーグ6位、与四球率1.89は同2位。CSで完封勝利を飾るなど、前評判に違わぬ実力を見せた。

 一方、前年に甲子園春夏連覇を果たした藤浪も、さまざまな高卒記録を掘り起こしながら10勝に到達。規定投球回には届かなかったとはいえ、防御率2.75や奪三振率(8.24)は小川、菅野よりも優れた数値だった。

文●藤原彬

【著者プロフィール】
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『スラッガー』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。
 

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