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プロ野球

【DeNA】25年ぶりの頂点へ!“2人の左腕”東克樹&笠原祥太郎が巻き返しを図る「切磋琢磨して高め合って行けたら!」

岩国誠

2023.02.15

 心機一転。新たなチームで巻き返しを図るために、どんなことに取り組んでいるのか。

「ここ最近はずっと真っ直ぐが思うようにいかなかったんです。結局、僕自身は緩急を使うピッチャーなので、しっかりした真っ直ぐが投げられないと、遅い球も生きてこない。まずは真っ直ぐを、しっかり強い、質の良いボールを作るようにと取り組んでいます」

 その気付きを得たのが、まだ中日のユニホームで投げていた去年秋のフェニックスリーグだった。

「リリーフで投げた時に、先発の時以上に腕を振ることができて、球速も出ていたんです。無意識のうちに8割くらいで投げたりとか、そう言う風になっていたんだと改めて感じて、そういうボールの出力の出し方っていうものを思い出すことができたので、(フェニックスリーグで)リリーフをやれて良かったなと思います」

 まだ具体的な起用法は聞かされていない。「使ってもらえるならばどこでも」としながらも、目指すところは、やはり先発ローテーション入りだ。

「自分の中では先発でと思って今はやっています。ちゃんとアピールしていかないといけない立場だと思っているので、実戦で結果も求めながら、自分のボールを投げて抑えられるようにしていきたい。今は先発をやるためにいろいろ取り組んでいます」
 
 その先に見据えているのが、やはり古巣への『恩返し』だ。

「しっかり投げている姿を見せる。中日ファンの方や球団の方に、そういうところを見せることが一番大事だと思うので、中日戦で投げる機会があったら、本当に精一杯投げたいと思っています」

 そのためには超えていかなければいけないライバルも多い。自主トレ仲間の東もその一人になる。

「中日時代は、同じ左ピッチャーの自主トレ仲間として、いろいろ聞いたりとかできたんですけど、今年からは本当にライバルになるので、切磋琢磨して2人ともに高め合って行けたらいいかなという気持ちでいます」

 チームのスローガンは『横浜頂戦』。偶然の出会いから、縁あって同じユニホームに袖を通すこととなった東と笠原。巻き返しを狙う2人の左腕の挑戦が実を結ぶとき、ベイスターズ25年ぶりの頂点が見えてくるはずだ。

取材・文●岩国誠

【著者プロフィール】
岩国誠(いわくにまこと):1973年3月26日生まれ。32歳でプロ野球を取り扱うスポーツ情報番組のADとしてテレビ業界入り。Webコンテンツ制作会社を経て、フリーランスに転身。それを機に、フリーライターとしての活動を始め、現在も映像ディレクターとwebライターの二刀流でNPBや独立リーグの取材を行っている。
 

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