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プロ野球

「依頼があれば断る理由はない」落合博満氏が語った社会人野球への想い

山本祐香

2019.12.15

 40年近くにわたり、元プロ野球選手の受け入れを認めていなかった時期もあった社会人球界だったが、現在は多くの選手が活躍している。受け入れるだけではなく、再びプロへ戻ることを夢見る選手もいていいと、落合氏は風通しの良いプロ野球と社会人野球の未来を示した。

「野球を続けてきた子たちが、プロ以外にもまだこうやって行く場所がある。だからね、今の世の中からいけば野球を持ってもいい企業はたくさんある中で、1つでも2つでもチームを増やすことを考えなきゃいけないんじゃない? 都市対抗は特にそうなんだけども、会社と地域が一体化する。俺たちの時代、後楽園球場の人工芝の初年度なんてもんは会社、工場を休んで、それで府中の市民がこぞって応援に来た。一本化するだけの力って、野球にはあるんだよね。こういう時代だからこそ、企業がもうちょっと頑張って野球のチームを作ってくれればいいなと思いますけどね」
 
 億は下らない運営費を継続して捻出できる企業がどのくらいあるかは別として、落合氏の言うように社会人野球のチームが増えることで「野球を続ける子たちの受け皿となる」「社員や地域の人々が一体となる」役割を果たせるならば、野球チームを持ちたいと考えている大企業にはプロ野球球団を買うことではなく、企業チームを作ることに目を向けてもらいたい。
 
 ここまでOBとして、外側からの社会人野球や都市対抗に対する思いを話してくれた落合氏だが、自身が指導者として関わることについてはどう考えているのだろうか。
 
「興味はあるというか、教えてくださいというものがあれば別に断る理由はないんだよね。ただ、なかなかそういう時代にいなかったというか。プロの世界と完全に離れたのはここ2年半、3年くらいでしょ?そこから依頼だなんだってね。ましてや66歳にもなれば、そうは(笑)。でも、今はここ(頭)は元気なんでね」
 
 意外と言うべきなのか、落合氏自身は社会人野球で指導することに前向きのようだ。ここ数年は、都市対抗を一観客として楽しんでいたという。
 

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