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プロ野球

【氏原英明のドラフト採点:セ・リーグ編】リーグ優勝の阪神はドラフトでも成功。度会を狙った中日、DeNA両球団の評価は……?<SLUGGER>

氏原英明

2023.10.28

●中日:D

 今季は何かと話題をさらう中日は、ドラフトもまたひと騒ぎだった。

 1位指名を度会と公表したのは裏目に出たのではないか。かえってDeNAやロッテの思いきりを誘発した感はある。ましてや、それで外したのだから痛い。

 外れ1位で草加勝(亜細亜大)を獲得できたのは良かったが、2位で津田啓史(三菱重工East)、3位で辻本倫太郎(仙台大)と続けて遊撃手を指名した。昨年も二遊間を3名獲得しており、いくら京田陽太や阿部寿樹を放出、根尾昂を投手へ転向させたとはいえ、正遊撃手の龍空はまだ21歳。その近辺の選手ばかりを揃えるのはいかがなものか。

 2年前にも外野手をまとめて指名することがあったが、補強ポイントとなると冷静に市場を見れないのは大きな損失だ。戦略をもう少し考えた方がいいかもしれない。
 
●巨人:D

 阿部慎之助新監督を迎えての、初のドラフトとなる。計画的なチーム作りを根底にした指名を期待したが、高校生ゼロには愕然とした。1位で抽選の末に西舘勇陽(中央大)を獲得できたのは良かったが、新監督の今後数年を意識したようなドラフトではなかった。

 2位で左腕・森田駿哉(HONDA鈴鹿)、3位では佐々木俊輔(日立製作所)4位で泉口友汰(NTT西日本)又木鉄平(日本生命)と立て続けに社会人を指名した。

 確かに坂本勇人のプレーに陰りが見え、丸佳浩、梶谷隆幸など野手は高齢化している。岡本和真にはメジャー挑戦の噂もある。野手の補強をしたいところだが、一方で、阿部監督を迎えたばかりなのだ。目先ばかりを見ていて、ビジョンが描けるのか疑問に残った。


文●氏原英明

【著者プロフィール】うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『SLUGGER』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設。このほど、パ・リーグ特化のWEBマガジン「PLジャーナル限界突パ」を創刊した。

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