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プロ野球

【西武】古巣ロッテのファンからも拍手 現役ドラフトで加入の10年目・平沢大河、持ち前の積極性で“恩返し”のシーズンとなるか

岩国誠

2025.03.13

試合後には居残りで特守に励む。レギュラー獲りへ守備でも準備を怠らない。写真:岩国誠

試合後には居残りで特守に励む。レギュラー獲りへ守備でも準備を怠らない。写真:岩国誠

 平沢の準備を怠らない姿勢は守備でも現れていた。途中出場となった2月23日の韓国プロ野球・ロッテジャイアンツ戦では、キャンプ期間中はシートノックくらいでしか見かけなかったライトの守備に入ると、1死一塁の場面で飛んできた打球に素早く反応し、二塁へ送球してライトゴロを完成させた。
「あの場面では、打球が飛んできている中でランナーも見えていたので、行けると思ってセカンドに投げました。ランナーが見えていたことが一番大きかったですね」

 西口監督の方針もあり、基本的には二塁のポジションを争っている平沢だが、こうしたビッグプレーを見せられたのも、何があっても対応できるよう常に準備をしている証拠と言えるだろう。
 
「(守備位置が変わることは)難しい部分はありますけど、これからまたいろいろなポジションを守ることが増えると思うので、しっかり準備して取り組んでいきたいです」

 開幕まで3週間を切った。一軍メンバーへの絞り込みについては期限を設けないと話していた西口監督も、そろそろ腰を上げる時期が来ている。新天地でのレギュラー獲得を目指し、平沢はどんな思いを抱いているのだろうか。

「まずは目の前の試合に対してしっかり準備をして臨むことが一番大事だと思っているので、集中して取り組んでいきたいです。アピールしないといけない立場なので、隙を見せないように、1試合1試合アピールして頑張っていきたいと思います」

 その言葉通り、好結果だったロッテ戦後にも、二塁の特守を自ら志願し、ボールを受けていない時でも捕球からの送球動作を何度も反復していた。
「守れなきゃダメですし、下手なので練習して、という感じです」

 二塁のレギュラー争いには、ソフトバンクとの育成契約を断って新天地で勝負をかける仲田慶介を筆頭にライバルたちとのアピール合戦は開幕まで続くだろう。その中で、隙を見せずに積み重ねていく堅実な準備の先には、きっと平沢自身と彼を応援する人々が見たかった景色が待っているはずだ。

 かつてのドラフト1位が新天地で迎えるプロ10年目のシーズン、背番号のように3倍の活躍で見せる”恩返し”を期待せずにはいられない。

取材・文●岩国誠

岩国誠(いわくにまこと):1973年3月26日生まれ。32歳でプロ野球を取り扱うスポーツ情報番組のADとしてテレビ業界入り。Webコンテンツ制作会社を経て、フリーランスに転身。それを機に、フリーライターとしての活動を始め、現在も映像ディレクターとwebライターの二刀流でNPBや独立リーグの取材を行っている。

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