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MLB

選手たちがドジャーブルーに抱く強烈なプライドと自負。采配だけでは見えないロバーツ監督の最大の強みとは? ベテラン番記者が見た“最強軍団の真実”<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2025.05.30

――そのフリードマン編成総責任者は、他のMLBのエグゼティブに比べて特にどんな点が優れていると思いますか?

「正直に言って、あまり彼のことは詳しく知っているわけではないのですが、特に『人を選ぶこと』が巧みだな、と感じます。彼が球団スタッフとして採用した人物や、初めて球界に引き入れた人物が、現在ではさまざまなチームでGMになっていたりします。これはドジャースに来る前、レイズ在籍時代の影響が特に大きく、マット・アーノルド(現ブルワーズ編成総責任者)、ピーター・ベンディックス(現マーリンズ編成総責任者)、ハイム・ブルーム(元レッドソックスCBO、来季からカーディナルスの編成トップに就任することが内定)などはみなフリードマンが採用した人物ですからね。

 その人を見る目の優れた点が、選手たちに対しても発揮されているからドジャースは強い。データに明るいイメージがあると思いますが、現代のエグゼティブが統計やデータを見るのは当然です。その上で、彼は選手一人ひとりを人間として尊重して向き合う。その点が他のGMとは異なる点じゃないかと思います。

 それと、非常に冷静な人物であるということですね。昨季からドジャースに故障者が続出しているのはご存じの通りですが、フリードマンは決してパニックにならない。どのような状況においてもどっしり構えて、冷静にチームを運営していることが彼の素晴らしい点でもあります」
 
――現在のドジャース黄金期は、12年に現在のグッゲンハイム・グループが球団を買収したことから始まりました。グッゲンハイムがオーナーになってからと、それ以前のフランク・マッコートがオーナーだった時代で、具体的にどういった点が変わったのでしょうか?

「まず何が違うかと言えば、投資の規模がまったく違います。『資金力』とひと言で言うと、大谷翔平に10年7億ドルを与えたのをはじめ、選手補強にお金を使っているように聞こえますが、そればかりではありません。マイナーシステムの整備にも惜しみなく資金を投じたのが、他球団との大きな違いです。

 ドジャースのマイナー組織には現在、すべてのカテゴリにピッチングコーチが2人います。まず、これは特筆すべき要素です。またルーキーリーグのトレーニング施設にも、他の球団では類を見ないような設備が揃っています。

 また、ドジャー・スタジアムの改修に投資したのも大きなことです。昨オフは約1億ドルを投じてクラブハウスを改修し、選手たちはさらに快適で居心地がよくなりました。

 このように、選手の補強だけでなく環境の整備にもかなり大きな額を投資している。大きな声では言えませんが、これが大谷が以前いたエンジェルスとの最大の違いですね」
 

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