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プロ野球

ダルビッシュや千賀も注目する“最強の素人”お股ニキって何者?【本人直撃インタビュー Vol. 1】

2019.08.31

――そういう見方は、中学校で野球をやっていた時からできていたんですか? 

 どうなんですかね。確かに小学生の時からテレビ中継を見ていて、子供ながらに感じていた部分もあるとは思います。でも、一番磨かれたのは大学生の頃かな。暇だったんで、巨人の試合を1年間全試合見ようって決めた年があったんですよ。本当にひたすら見ていて、ずっと見ていると、「あーこれは打たれる」とか「あーこのボールいいわー」とかって感覚が段々出てきて。

 2002年だったかな、原辰徳さんが巨人の監督に就任した年で開幕連敗スタートだったんですね。父親が巨人ファンで「原じゃだめだ」とか言ってたんですけど、僕は「この巨人はめちゃくちゃ強い」って主張して喧嘩になったり(笑)。で、終わってみれば02年の巨人って傑出度では歴代屈指とかなんですよね。
 スラッター理論も結構批判してくる人がいて、「変化が大きいほどxwOBA(※1)は低い。クリス・セール(レッドソックス)のスライダーが最強の球種だ」とか「ピッチトンネル(※2)は関係ない」とか言ってきて、「ダルビッシュはスライダーを速くして、小さくしたから打たれるんだ」「今永昇太や濵口遥大(ともにDeNA)もそうだ」と。いやいやいやって感じで。ダルビッシュ投手はカットボールとスラッターの指標がメジャートップで、それらをメインに組み立てていますし、DeNAの2人もカットスラットとチェンジアップでこの活躍ですよね。
(※1/xwOBAとは、打球速度と打球角度から導き出されるwOBAの予測値。wOBAとは1打席あたりにチームの得点貢献にどれだけ貢献したかを示す指標で、安打の中身に加えて四死球や失策出塁も組み込んだ総合的な打撃力を表わす)(※2/ピッチトンネルとは、すべての球種を途中まで同じ軌道を通るように投げ、打者が球種の違いを認識できないようにするというもの。打者がスウィングを決定する最終地点[ホームから約7.3m前]までほぼ同じ軌道を通し、球速帯を近くするのがポイント)

 アストロズ投手陣の肝も、実はカーブではなくてスラッターなんですよ。ジャイロ回転の高速縦スライダーと、横の大きなスライダーやナックルカーブ、パワーカーブ的なボールの組み合わせをしましょうってことなんです、僕が言っているのは。前者がスラッター、後者がカーブに当たるわけです。

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