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プロ野球

【現役ドラフトを考える Vol.2】THE DIGEST私案:最も重要なのは出場機会。ウェーバーではなく選手に選択権を

出野哲也

2019.12.16

●対象となる選手
・25歳以上かつ入団5年以上の選手で下記の条件を満たしていない選手
投手「今季の登板数が25試合もしくは50イニング以上」&「前年の登板数が30試合もしくは60イニング以上」
野手「今季の出場試合数が60以上(捕手は30以上)」&「前年の出場試合数が80以上(捕手は40以上)
・入団5年目以内でも30歳以上の選手は指名対象とする
・育成選手も対象とする

●対象外の選手
・25歳未満かつ入団5年未満の選手
・出場試合数についての上記の条件を満たしている選手
・条件を満たしていなくても、年俸5000万円以上の選手、FA権保有者、トレード加入後1年以内の選手は対象外とする

●その他
・指名方式は獲得を希望する球団の入札。1球団3名まで指名でき、複数の入札があった場合は選手が選択する
・指名後の保有人数が指名前より3人以上減った球団は再指名でその人数分を補完する
 
 この方法で実施した場合、ドラフトの流れは次のようになる。
1 各球団が3名まで獲得希望選手を指名する
2 単独指名はそのまま移籍決定。複数の球団から指名された選手は、交渉で1週間以内に移籍先を決める
3 退団者が3人以上になった球団は、指名されなかった選手の中から最大3名まで再指名を行う(複数の球団がそうなった場合はウェーバー順で決定)
4 指名がなかった選手は元の球団に戻る

 実際に検討されているプランからはかなりかけ離れているし、またこれが最善の方法だと主張するつもりもない。だが、プロ野球選手に何より必要なのは出場機会。くすぶっている選手により多くのチャンスを与え、球界全体を活性化させるにはこれまでにない発想も必要だ。各方面でさまざまなアイデアを出して、最良のシステムを構築してもらいたい。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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