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プロ野球

54年ぶり12連敗の異常事態。ソフトバンクを悩ます投打の“2大問題”と藤本博史監督に託された使命とは?

喜瀬雅則

2023.07.28

春季キャンプで笑顔を見せる藤本監督(中央)。若手の現状を誰よりも把握している。写真:THE DIGEST

春季キャンプで笑顔を見せる藤本監督(中央)。若手の現状を誰よりも把握している。写真:THE DIGEST

 一方で、その厳しい環境下で、少ないチャンスゆえに、力を“存分に”発揮し切れない若手が多いのも、ソフトバンクの現状である。それでも、チーム状況が落ち込んだ現状だからこそ、逆に我慢してみる手はないだろうか。

“未知の力”にかけてみるのも、一つの打開策である。むしろそうした若手の潜在能力を把握しているのが、藤本監督その人ではないだろうか。

 そんな中で、球団は勝つために「外国人」の補強に走った。

 開幕前の支配下登録は67人。その3枠は、育成からの“這い上がり”をかけた争奪戦の場でもある。しかし、打線のテコ入れのために、まず昨季戦力外となったアルフレド・デスパイネの出戻り獲得を決めた。

 育成ルーキーの右腕・木村光も支配下登録されたが、今回の昇格組は、現状ではこの木村だけ。支配下70人枠の70人目には、メジャー4年間で91試合に登板した159キロ左腕、ダルウィンソン・ヘルナンデスを獲得する方向で動き出した。
 
 もちろん、モイネロ不在のブルペンを強化するための補強は、やむを得ない状況でもあるだろう。

 ただ“最後の1枠”を、助っ人で埋めてしまった。

 育成と勝利。その両方を追求していくのは、勝利という結果が伴っていてこその“二兎の充実”でもある。大型連敗で、ソフトバンクの掲げる「大前提」の揺らぎが見え隠れしているのが、老婆心ながら、今後の反攻体制に影響しないか心配だ。

取材・文●喜瀬雅則

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