NBA

ロケッツで新たなチャプターへ突入したデュラント。ウォリアーズ時代に「すべて証明した」と泰然自若の構え<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.10.24

開幕戦は惜敗となったが、デュラントは23得点と新天地でも持ち前の攻撃力を発揮した。(C)Getty Images

 現地時間10月21日(日本時間22日)、ヒューストン・ロケッツは、敵地ペイコム・センターへ乗り込み、昨季王者オクラホマシティ・サンダーとの開幕戦に臨んだ。

 NBAの2025-26シーズン初戦となったこの試合。両チームは同点12回、リードチェンジ22回を数える激戦を演じ、2度の延長戦に突入。最終スコア125-124でホームのサンダーに軍配上がった。

 ロケッツでの初陣となったケビン・デュラントは、選手紹介で古巣サンダーのファンからブーイングを浴びるなか、47分3秒プレーして23得点、9リバウンド、3アシストをマーク。

 もっとも、第4クォーター残り9.5秒にフリースローを1本ミスし、2度目の延長残り2.3秒にはシェイ・ギルジャス・アレキサンダーに痛恨のファウルを献上。決勝点を許した上に、ファウルアウトでコートを後にした。

 37歳のベテランフォワードは試合後、「俺はフリースローを外してしまったし、最後にファウルしてしまった。あの2つのプレーが俺たちの敗因だ」と悔やんでいた。
 
 それでも、フルメンバーではないなかで王者と互角に戦えたことは、ロケッツにとって収穫と言えるかもしれない。

 主軸のジェイレン・ウィリアムズが右手首のケガで欠場したサンダーに対し、ロケッツも長期離脱のフレッド・ヴァンブリートのほか、ドリアン・フィニー・スミス、ジェイショーン・タイトを足首のケガで欠きながらも踏ん張った。

 アルペレン・シェングンがゲームハイの39得点に11リバウンド、7アシスト、2スティール、アメン・トンプソンが18得点、4リバウンド、5アシスト、ジャバリ・スミスJr.が16得点、5リバウンド、スティーブン・アダムズが両チーム最多の13リバウンドを記録。

 チーム全体で3ポイント成功率28.2%(11/39)とサンダーの好守に苦戦し、ベンチメンバーが軒並み不調に陥るなど、決してデュラントの"ミス"だけが原因で敗れたわけではない。それでも敗因に自らのミスを挙げたことは、デュラントがリーダーとして、今季のチーム背負って立つ決意の裏返しと言えるだろう。
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