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東京五輪

世界での傑出度は男子アメリカ代表以上。女子バスケ界の絶対女王「チームUSA」に流れる勝者のメンタリティ

小川由紀子

2020.02.20

女子アメリカ代表は五輪切符を手にした状態で臨んだ最終予選も3戦全勝。東京五輪でも金メダルの大本命だ。(C)Getty Images

女子アメリカ代表は五輪切符を手にした状態で臨んだ最終予選も3戦全勝。東京五輪でも金メダルの大本命だ。(C)Getty Images

 オリンピックで女子バスケットボールが正式種目となったのは1976年大会から。最初の2大会はソビエト連邦が金メダルを獲得したが、ロサンゼルスで開催された1984年大会でアメリカ代表「チームUSA」が初優勝。その後は旧ソ連の連合チームが優勝した1992年大会をはさみ、2016年のリオ大会までアメリカが6連覇。オリンピックで目下48連勝中と、圧倒的な強さを誇っている。

 そして2018年のワールドカップで頂点に立った彼女たちは、今年の東京五輪にも、現世界チャンピオンとして登場する。今回の五輪から予選システムが変更となり、すでに出場を決めていたアメリカと開催国である日本も最終予選に参戦。アメリカ代表は2月6~9日にセルビアのベオグラードで行なわれた大会で、セルビア、モザンビーク、ナイジェリアと対戦した。
 
 アリーナを埋めた地元セルビアファンの大声援の中で迎えた初戦、完全アウェーにもかかわらずセルビアを88-69で破ると、続くモザンビーク戦は124-49とダブルスコア以上の点差で圧勝。両者ともにすでに五輪行きを決めていた最後のナイジェリア戦は前半に最大16点差をつけられたが、後半だけで50点を積み上げ、76-71と逆転して全勝を守った。

 各大陸予選を勝ち抜いた強豪国と対戦するハイレベルのこの最終予選も、アメリカにとってはチーム熟成の場。指揮を執ったシェリル・リーブHCも、「予選に参加することでチームが集合する機会が増えるのは望ましい。選手たちは普段いろいろなところに散らばってプレーしているので、ベストのチームを集結させるという点では難しさもあるが、東京で金メダルに挑むまでの過程にこのようなチャンスがあることで、チームを熟成していける」と大会に参加する意義を話す。

 アメリカ代表にとって今予選は、本戦出場はおろか、何かが懸かったものではない。にもかかわらず、どの試合もモチベーションをみなぎらせてプレーしたチームUSAの戦いぶりに、会場に足を運んだバスケファンは圧倒された。
 
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