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「マイケルは練習で皆をテストし、全員を向上させることができた」ブルズ2度目の3連覇メンバーが体感したジョーダンの流儀

秋山裕之

2020.05.09

ブシュラー(左)は94年にブルズに加入。ジョーダン、ピッペンとともに3度の優勝を経験した。(C)Getty Images

 5月8日(日本時間9日、日付は以下同)、ジャド・ブシュラー(元シカゴ・ブルズほか)のポッドキャスト インタビューが『HoopsHype』へ掲載された。

 1996年から98年に3連覇を達成したブルズにおいて、ブシュラーはチーム11、12番手の選手ではあったものの、献身的なプレーでロースターの座を守り抜き、3個のチャンピオンリングを手にした。

 94-95シーズンから4シーズン、ブルズに所属したブシュラーは、平均出場時間が9.5分、平均得点は3.0止まり。先発級の力はなく、試合の体勢が決したガーベッジタイムで起用されてきた選手だが、少ないチャンスを最大限に活かし、3ポイントやハッスルプレーで貢献。

 4月19日から配信スタートとなった97-98シーズンの追跡ドキュメンタリー『ザ・ラストダンス』について聞かれると、ブシュラーは感慨深げにこう話している。

「あれは大好きだね。僕と家族にとって、もう最高さ。僕は今サンディエゴで家族、そして父親と住んでいるけど、(新エピソードが公開される)毎週日曜の夜は、皆が待ちきれないんだ。22年も前のことだが、僕にとってはキャリアの中で大きな部分を占めているし、人生を大きく変えてくれたものだからね」
 
 マイケル・ジョーダン、スコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマンにフィル・ジャクソン・ヘッドコーチといった豪華な面々と過ごした97-98シーズンは、数多くのカメラが密着しており、ブシュラーもその環境に身を置いていた。

「僕らはすごく警戒していたと思うね。マイケルにスコッティ、デニス、フィルは、バスケットボールを超越した存在なんだ。オールスターなんかじゃない。彼らはスーパースターであり、ものすごく有名だ。でも僕らはアンディ・トンプソン(メイン担当)とすごく快適に過ごすことができたんだ。彼らはこのチームの旅路の一員となり、長い時間一緒にいたんだ。ロッカールーム、飛行機もそうだし、ホテルの部屋でインタビューしていた時もそう。それもあって、彼らは僕らと超仲の良い友達になったのさ」とブシュラー。

 ブシュラーがブルズに加入した94-95シーズン。ブルズはピッペン、トニー・クーコッチ、BJ・アームストロングを中心に戦うも、勝率5割を行き来するチームだった。そんななか、シーズン終盤(95年3月)にジョーダンが電撃復帰。"神"がカムバックした当時をブシュラーはこう振り返る。