バスケW杯

【W杯プレビュー】47年ぶりにバスケ大国アメリカと激突!八村塁にとっても今後を占う重要な一戦に

小永吉陽子

2019.09.05

47年ぶりとなるアメリカ戦。今大会は若手が中心とはいえ、世界No.1のスター軍団と対戦できるまたとない機会だ。⒞Getty Images

FIBA ワールドカップ
1次ラウンド アメリカ戦(FIBAランキング1位)
9月5日(木)21:30~(日本時間)

 13年ぶりのワールドカップを戦っている日本代表は、1次ラウンドで2連敗を喫し、2次ラウンド進出の可能性が消滅した。とはいえ、9月5日の1次ラウンド最終戦では世界ランキング1位のアメリカとの一戦が待ち受けている。公式戦では47年ぶりとなる舞台で、日本、そして八村塁の注目すべきポイントとは――。

 昨季はアメリカの強豪ゴンザガ大のエースとしてチームを牽引した八村。実際にNCAAで揉まれた男の言葉は重い。「アメリカの選手は全員ハングリーに向かってくる。それは最初に対戦したU17杯の時に感じたことでした。アメリカのトップでバスケをやる人たちは技術とか体格の前に、バスケに対する思いが違う。人生を懸けてやっているので、日本のように部活でやるのとでは目的が違う。体格の前にそこで負けているんです」。
 今大会のチームUSAはNBAで活躍するトップスターたちが次々と出場を辞退したこともあり、ドラフト後に急増した日本の報道陣たちは、いささかお気楽な質問を八村に向け、アメリカ戦への期待のコメント欲しさに群がった。そこで、アメリカの厳しい競争世界を知る八村は釘を刺したのだ。

「スター選手は出ないかもしれませんが、NBAでやっている選手たちが出るアメリカは世界のなかで別格なんです」

 一級品の選手が出なくても、アメリカが今大会の優勝候補であることに変わりはなく、今の日本がどこまで戦えるかは未知数だ。また、FIBAランキング1位のバスケ大国と対戦できることもめったにない貴重な機会。何しろ、日本がアメリカと公式戦で戦うのは、2014年に八村がU17で出場したW杯以来。A代表では1972年のミュンヘン五輪において33-99で大敗して以来、対戦歴がないのだ。それゆえに、日本のバスケ界が盛り上がってきた今、代表選手たちは意欲を高く持って対戦の日を待ち望んできた。
NEXT
PAGE
八村にとっては惨敗したU17W杯以来のリベンジの舞台