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NBA

極端なスモールラインナップを敷いたロケッツに“次の一手”は残されていない【2020プレーオフ座談会:ウエスト/後編】

杉浦大介

2020.05.29

トレードでセンターのカペラを放出し、スモールラインナップを敷いたロケッツについてシェリダン氏は、「意外性はあるが、プレーオフで勝ち続けられるとは思わない」と辛口評価。(C)Getty Images

トレードでセンターのカペラを放出し、スモールラインナップを敷いたロケッツについてシェリダン氏は、「意外性はあるが、プレーオフで勝ち続けられるとは思わない」と辛口評価。(C)Getty Images

 現地在住のNBAライターが今年のポストシーズンを徹底予想する『ダンクシュート』の人気企画「プレーオフ座談会」。今年は3月に開催されたが、当日にNBAからシーズン中断のアナウンスが流れ、記事はお蔵入りに。しかし、今季の回顧と再開後を展望する意味で、“幻の座談会”を一挙公開。ウエスト後編では、LAの2チームの対抗馬やファイナルに進むチーム、そして注目選手を挙げてもらった。

    ◆    ◆    ◆

杉浦:極端なスモールラインナップを採用して話題になったロケッツはどう?

シェリダン:ロケッツはトレード期限前にクリント・カペラを放出して以降、プレーオフどころか、その日に何が起こるかを予測するのも難しくなった。下位チームに大敗することがあれば、強豪に勝ったりする。あれほど極端なスモールラインナップを敷いたチームは過去にも前例ないだけに、プレーオフでニコラ・ヨキッチ、モントレズ・ハレル、イビツァ・ズバッツ、アンソニー・デイビスとマッチアップした時にどうなるかはわからない。意外性はあるからレギュラーシーズンで戦う分には良いだろうが、個人的にはあのスタイルでプレーオフで勝ち続けられるとは思わないな。ポストシーズンまでには研究されるし、短期決戦で何度も対戦したら対策も練られるだろう。
 
スプラング:ナゲッツ、ジャズとか、オールスターレベルのビッグマンを持つチームと7戦シリーズで対戦し、ロケッツがどんなプレーをするのかは興味深い。その2チームは速いペースのバスケットに慣れていないし、ラッセル・ウエストブルックを誰がマークするのかという問題もあるから、必ずしもロケッツが絶対不利とは言い切れない。

杉浦:ジャズは今季も派手さはないけど、ロースターのバランスが良いね。

シェリダン:ジャズはオールスター以降は絶好調だ。ルディ・ゴベア、ドノバン・ミッチェルという両輪は良いプレーをしている。依然として注目度が高いとは言えなくて、ミッチェルなんてサンズのデビン・ブッカーよりも知名度は低いくらいだけど、実力は十分だ。

スプラング:ここまで低調なマイク・コンリーが力を発揮し始めれば、ジャズはさらに良いチームになる。ナゲッツ同様、ジャズも実力は確かだと思うから、ウエストの3番手はナゲッツかジャズのどちらかじゃないかな。
 
杉浦:サンダーではクリス・ポールが予想以上に良いプレーをしているのが印象的だ。

シェリダン:今季のポールのパフォーマンスは素晴らしいよ。ポール、シャイ・ギルジャス・アレキサンダー、デニス・シュルーダーというスリーガード体制は、どんなチームもガードするのは難しい。スピードとシュート力を備え、ロケッツ以外のチームは対応に苦しむことになる。それにセンターのスティーブン・アダムズがリバウンダーとしてセカンドチャンスを供給しているのも大きい。
 
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