NBA

ポール・ジョージがジョーダンのリーダーシップに敬服。サンダー時代の同僚ウエストブルックは「MJと同じ傾向にある」

秋山裕之

2020.06.01

大学まで地元で過ごした生粋の“カリフォルニアっ子”だったジョージにとって、コビーは子どもの頃からヒーローであり憧れの存在だった。(C)Getty Images

 5月30日(日本時間31日、日付は以下同)、『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者との"#oneteam Speaker Series"に、ロサンゼルス・クリッパーズのポール・ジョージが出演した。

 そこで歴代最強スターター陣について聞かれたジョージは「俺ならブロンをポイントガード、コビーを2番(シューティングガード)に選ぶね」と、バックコートにレブロン・ジェームズとコビー・ブライアントの名を挙げた。

 すかさずウォジナロウスキー記者から「どうしてマイケル・ジョーダンを外したの?」と質問されると、ジョージは「いやぁ、マイケルがベストってことは知ってる。でも俺はコビーを観て育ってきたから、彼を2番に置くね」と持論を展開。

 そしてフロントコートには「3番(スモールフォワード)は、ラリー(バード)。4番(パワーフォワード)はKG(ケビン・ガーネット)を置くだろうな。で、最後の5番(センター)はシャック(シャキール・オニール)になるだろう」と最強の5人をセレクト。

 1990年にカリフォルニア州パームデイルで生まれ、フレズノ州大も含めてNBA入りするまで生粋の"カリフォルニアっ子"だったジョージにとって、コビーは子どもの頃からアイドルで憧れの存在だった。
 
 今年1月末に起きたヘリコプター墜落事故により、コビーが帰らぬ人となり、ジョージが大きなショックを受けたことは想像に難くない。

 1月29日に開かれたメディアとの囲み取材の中で、ジョージは「もしコビー・ブライアントがいなければ、誰を見習ってアイドルにしていたか俺には分からない。だから俺は混乱していたんだ。俺たちはここで育った。毎日、彼のことをテレビで観ていた。だからカリフォルニア州南部出身のラス(ラッセル・ウエストブルック)やデマー(デマー・デローザン)、俺、カワイ(レナード)にとって、(コビーの死は)他とは違うんだ。彼は俺たちのMJであり、ヒーロー。俺たちのG.O.A.T.(Greatest Of All Time/史上最高の選手)だったんだ」と熱い思いを口にしていただけに、ジョーダンではなくコビーを2番に置きたい気持ちが分かる。

 するとトークの話題は『ザ・ラストダンス』に。シカゴ・ブルズが最後に優勝した1997-98シーズンにフォーカスした珠玉のドキュメンタリーの中で、ジョーダンは自身が求めるレベルへと引き上げるように、情け容赦ない態度でチームメイトたちへ厳しく当たり散らしていた。だがジョージは特に問題になるとは捉えていないという。