NBA

「僕がやりにくいように守ってきた」ネッツの好守に不発の八村。しかし指揮官は「ルイならすぐ挽回できる」と信頼を崩さず

秋山裕之

2020.08.03

ネッツの厳しいディフェンスに阻まれ、八村は不発に。(C)Getty Images

 8月2日(日本時間3日、日付は以下同)、フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート内にある"バブル"でシーディングゲーム(順位決定戦)の4日目が行なわれ、ワシントン・ウィザーズはブルックリン・ネッツとの一戦に挑んだ。

「プレーイン・トーナメントへ進出するためには、大事な試合だとゲーム前に選手たちへ伝えた」とスコット・ブルックス・ヘッドコーチ(HC)が明かしたように、イースタン・カンファレンス9位のウィザーズにとって、8位のネッツとの試合はゲーム差を縮める絶好のチャンス。しかし結果は、110-118で一歩及ばなかった。

 ウィザーズはトーマス・ブライアントが30得点、13リバウンド、3アシスト、2ブロックと暴れ回ったほか、トロイ・ブラウンJr.は22得点、10リバウンド、8アシスト、イシュ・スミスも14得点、5アシストをマーク。「TB(ブライアント)とトロイの貢献があったから、接戦に持ち込むことができた」という指揮官の言葉どおり、2人がチームを牽引した。
 
 ただ、この日はシャバズ・ネイピアーのパスが味方に上手く通らず、スコアラーのような役割となってしまう状況に。ベテランのスミスがコートに出ている時間帯の方が、相手ディフェンスが乱されチームメイトに得点チャンスが与えられていた。

 そして八村塁も、約32分の出場で9得点、4リバウンド、4アシスト(キャリアハイタイ)、1スティール、1ブロックとオフェンス面で不振。フリースロー成功率83.3%(5/6)とまずまずだったものの、フィールドゴール成功率は33.3%(2/6)にとどまり、3ポイントは1本も打たなかった。

 八村は主にランス・トーマスやロディオンス・クルークスとマッチアップしたのだが、ポジション争いに手こずりなかなかボールを受け取ることができず。数少ない攻撃チャンスでローポストアタック、あるいはドライブからジャンパーやレイアップを狙おうにも、ペイントエリアでジャレット・アレンを中心とした相手ディフェンダーが複数寄ってきたことで、スペースを確保できず思うように得点を奪えなかった。
 
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ネッツの巧みな守備戦術に八村は沈黙