NBA

相棒ウエストブルックは不在、サンダーとの相性も最悪。それでも古巣とのプレーオフ初戦に自信を覗かせるハーデン

秋山裕之

2020.08.15

プレーオフ1回戦の相手サンダーに対し、ハーデン(左)は相性が今ひとつ。加えてウエストブルック(右)もシリーズ中に復帰できるか微妙なところ。それでもハーデンは勝利に自信を覗かせる。(C)Getty Images

 8月14日(日本時間15日、日付は以下同)、シーディングゲーム(順位決定戦)最終日。この日行なわれた4試合をもって、17日から幕を開けるプレーオフのシード順位が正式に決定した。

 なかでも注目が集まったのが、ヒューストン・ロケッツとオクラホマシティ・サンダーの勝敗の行方だ。ロケッツは96-134でフィラデルフィア・セブンティシクサーズに敗れ、オクラホマシティ・サンダーも103-107でロサンゼルス・クリッパーズに敗戦。これにより2チームの最終成績は、44勝28敗(勝率61.1%)で並ぶ結果となった。

 直接対決の戦績ではサンダーが2勝1敗とリードしているものの、ロケッツはサウスウエスト・ディビジョンの首位。そのため、ロケッツが第4シード、サンダーは第5シードとしてプレーオフを迎えることとなる。
 
 シーズンMVP候補のファイナリストに入ったジェームズ・ハーデン(ロケッツ)は、今季も平均34.3点のハイアベレージを叩き出し、NBA史上7人目となる3年連続の得点王を獲得。いずれのシーズンも平均30点以上をクリアしているのは、ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズ/現ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)だけであることを加味すると、ハーデンは現役最強のスコアラーと言っていいだろう。

 ロケッツ対サンダーのシリーズ初戦は18日。しかしロケッツは、ラッセル・ウエストブルックが右足大腿四頭筋の肉離れのため、少なくとも序盤の数試合を欠場することが濃厚となっている。今季平均27.2点、7.9リバウンド、7.0アシスト、1.6スティールを記録する相棒の不在について、ハーデンはこう話した。

「俺たちが優勝を成し遂げるうえで、ラスがどれだけ重要な存在なのかはこのチーム全員がわかってる。だから彼には早く元の身体に戻ってもらい、コートに帰ってきてほしいね」

 サンダーとのシリーズにおけるロケッツの予想スターターは、ハーデン、エリック・ゴードン、ロバート・コビントン、PJ・タッカー、そしてダヌエル・ハウスJr.の5人。ウエストブルックの不在により、ロケッツが講じるスモールボールの恐ろしさはダウンするかもしれないが、それでもハーデンの自信は揺るがない。
 
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古巣サンダーとは相性の悪いハーデン