NBA

ヨキッチ、マレーの2枚看板に加え、ミルサップ、ポーターJr.の活躍でナゲッツがクリッパーズに逆転勝ち

秋山裕之

2020.09.12

ベテランのミルサップは第3クォーターだけで14得点。全体でもシリーズ最多の17得点をあげ、チームの逆転勝利に大きく貢献した。(C)Getty Images

 9月11日(日本時間12日、日付は以下同)、ロサンゼルス・クリッパーズとデンバー・ナゲッツによるウエスタン・カンファレンス・セミファイナル第5戦が行なわれた。

 シリーズ4戦を終えてクリッパーズが3勝1敗と王手をかけた展開で迎えたこの試合。シリーズ突破を決めたい開始からクリッパーズはカワイ・レナードのプルアップジャンパー、パトリック・ベバリーの3ポイントなどで幸先の良いスタートを切る。

 ナゲッツはジャマール・マレーやニコラ・ヨキッチのショットで追い上げるも、クリッパーズもショットを決め返し、前半残り1分12秒にマーカス・モリスの3ポイントプレーでこの試合最大となる16点差をつける。

 後半に入ってもなかなか点差が縮まらない中、ナゲッツはキャリア14年目のベテラン、ポール・ミルサップが奮起。レイアップに3ポイント、フリースローにジャンパーと集中砲火を浴びせて第3クォーターだけで14得点をマーク。元オールスターの6連続得点で、7点差まで縮めることに成功。

 第4クォーターに入り、ナゲッツはマレーの長距離砲、残り7分6秒にヨキッチの3ポイントが決まってついに逆転。残り3分47秒には8点差をつけた。
 
 クリッパーズはレナードとポール・ジョージの6連続得点で残り1分58秒に2点差まで詰め寄ったものの、ナゲッツは残り1分11秒にマイケル・ポーターJr.が値千金の3ポイントをヒット。さらに残り36.3秒にはイビツァ・ズバッツのダンクをブロックするクラッチプレーを見せ、ナゲッツが111-105で逃げ切った。

「俺たちは土壇場に追い込まれた時にベストなプレーをした。相手がいいスタートを切ったけど、俺たちは戦い抜いた。戦いに集中して、いくつかショットを決めて相手をストップしたんだ」

 試合後にそう語ったマレーは、チームトップの26得点に8リバウンド、7アシストと殊勲の活躍。ヨキッチが22得点、14リバウンド、5アシスト、ミルサップが17得点、6リバウンド、モンテ・モリスが12得点、3スティール、ジェレミー・グラントが10得点、2ブロック、終盤に貴重な働きを見せたポーターJr.が7得点、5リバウンド、1ブロックをあげた。

 ポーターJr.は第4戦で前半に15得点を記録したものの、後半は無得点。ボールに触る回数も減っていたことで、試合後に「僕らは今後もあの2人(ヨキッチとマレー)を中心にやっていく。素晴らしい選手だからね。だけど相手を倒すためには、他の選手たちがもっと絡んでいく必要があると思う。もっとボールを動かさないと」と現状に苦言を呈していた。