NBA

“史上最高の欧州出身選手”に名乗りを上げるヨキッチ。レジェンドのノビツキーが自身との比較論に見せた意外な反応とは?

秋山裕之

2020.09.25

今やリーグ最高のビッグマンへと上り詰めたヨキッチ(左)。正確無比なシュート力はレジェンドのノビツキー(右)と比較する声も。(C)Getty Images

 2009年のプレーオフ、デンバー・ナゲッツはカーメロ・アンソニー(現ポートランド・トレイルブレイザーズ)とチャンシー・ビラップスを中心とした布陣でカンファレンス・ファイナルへと進出。だが、コビー・ブライアント率いるロサンゼルス・レイカーズの前に2勝4敗で敗れて涙を呑んだ。

 あれから11年が経過した2020年。ナゲッツは1回戦、カンファレンス準決勝をいずれも第7戦までもつれる大激戦の末に勝ち上がり、再びレイカーズとNBAファイナルの切符をかけて競い合っている。

 現在のチームの根幹となっているのが、入団5年目のニコラ・ヨキッチだ。セルビア出身のビッグマンは、2014年のドラフト2巡目41位でナゲッツから指名されると、徐々に頭角を現わし、今ではリーグ有数の実力者へと成長を遂げた。

 公称213cm・129kgの体躯を誇る25歳は、得点・リバウンド・アシストと3拍子揃ったセンターとしての地位を確立しており、昨年から2年連続でオールスター選出、オールNBAチームにも2シーズン連続で名を連ねている。
 
 自身2度目となったプレーオフではさらに存在感を増し、レイカーズとの第4戦終了時点で平均24.7点、10.0リバウンド、5.8アシストと大車輪の活躍を披露。レイカーズが誇るアンソニー・デイビス、ドワイト・ハワード、ジャベール・マギーといった大柄かつ屈強なビッグマンたちを相手に堂々と渡り合っている。

 3ポイントラインから難なくショットを沈め、パサーとしてもチームメイトたちの得点機会を演出。さらに、今年のプレーオフではミドルレンジからフェイダウェイ気味に放つワンフットジャンパーでナゲッツの窮地を何度も救っている。ダブルチームを仕掛けられても冷静に判断し、矢のようなパスを繰り出すなど、相手チームの脅威になっていることは間違いない。

 そんなヨキッチに対して、『ESPN』が9月24日(日本時間25日)に報じた比較対象は、ダラス・マーベリックス一筋21シーズンをプレーしたレジェンド、ダーク・ノビツキーだった。
 
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「私にも彼のようなスキルセットがあればと思うね」