NBA

「正直辛かった。『俺が問題だったのか?』ってね」昨季王者の古巣ラプターズに対し、デローザンが複雑な心境を明かす

ダンクシュート編集部

2020.10.09

古巣ラプターズの初優勝を、デローザンは複雑な思いで見ていたという。(C)Getty Images

 10月8日(日本時間9日、日付は以下同)、JJ・レディック(ニューオリンズ・ペリカンズ)がホストを務めるポッドキャスト『The Old Man and the Three』に、サンアントニオ・スパーズのデマー・デローザンが出演。昨季優勝した古巣トロント・ラプターズに対する、複雑な胸中を明かしてくれた。

 2009年にドラフト1巡目9位でラプターズから指名を受けたデローザンは、以降9シーズンにわたりトロントでプレー。その間オールスターに4度出場(うち2度はスターター)したほか、オールNBAチームにも2度選出され、出場試合数や通算得点など数々の部門で球団記録を保持するなど、名実ともにフランチャイズプレーヤーとして活躍していた。

 デローザンの成長とともにラプターズも強豪としての地位を確立し、2010年代中盤以降は毎年イーストの上位シードを勝ち取りプレーオフに進出。しかし当時クリーブランド・キャバリアーズを率いていたレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)の牙城を崩せず、優勝どころかNBAファイナルの舞台にも届かなかった。
 
 そして2018年オフ、チームはある決断を下す。現状の打開策として生え抜きエースのデローザンをスパーズに放出し、カワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)の獲得に打って出たのだ。

 結果、ラプターズは2018-19シーズンに球団初のリーグ制覇を達成。自分が出て行った途端の優勝、それもトレード相手となったレナードがその立役者となったこともあって、デローザンは古巣の歓喜を複雑な思いで見ていたという。

「めちゃくちゃ辛かったよ。俺は9年間ラプターズにいて、あらゆることを経験してきた。否定的な声もあったなかで、たくさんことを成し遂げてきたんだ。勝利のために、キャリアをすべて捧げてきた。オールスターでスターターに選ばれて、(2016年には)トロントでオールスターが行なわれて、プレーオフに出場して、あらゆる種類のアウォードを勝ち取って……。正しい方向へと進んでいたんだ」
 
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「俺に問題があったのか?」と自責の念に駆られたデローザン