NBA

カリーに次ぐ大記録!ドラフト外からブレイクを遂げたダンカン・ロビンソンが打ち立てたレコードとは?

秋山裕之

2020.10.13

今季大きく飛躍を遂げたロビンソン。ファイナル第5戦では7本の長距離砲を決め、プレーオフ最多の26得点を叩き出した。(C)Getty Imaes

 10月11日(日本時間12日、日付は以下同)、NBAファイナル第6戦が行なわれ、ロサンゼルス・レイカーズがマイアミ・ヒートを106-93で撃破。フランチャイズ史上17度目のチャンピオンに輝いた。

 ただ、イースタン・カンファレンス5位の44勝29敗(勝率60.3%)からプレーオフを勝ち上がったヒートの奮戦も称賛に値するものだった。

 ファイナル初戦でバム・アデバヨ、ゴラン・ドラギッチという主力がケガで途中退場するアクシデントに見舞われる中、ジミー・バトラーを中心とした全員バスケで第3戦を制すと、アデバヨが加わった第5戦でも勝利。

 第6戦は疲労の影響で攻守ともに精彩を欠いたが、ヒートはエリック・スポールストラ・ヘッドコーチ(HC)が入念にゲームプランを組み、選手たちがベストを尽くしたのだから、イーストの覇者として素晴らしい戦いを見せたと言っていい。

 そのヒートで今季、一躍リーグ屈指のシャープシューターへと飛躍を遂げた男がいる。ドラフト外で入団したダンカン・ロビンソンだ。201㎝・97㎏、NBA選手の平均値に近いサイズの26歳は、磨かれたシュート力を武器にチームに不可欠な存在となった。

 ミシガン大出身のロビンソンは2018年のドラフトでは指名されなかったが、同年夏のサマーリーグにヒートのメンバーとして出場。平均12.1点、2.6リバウンド、1.4アシストに3ポイントを55.3%(平均3.0本成功)で沈めたことを評価され、チームと2WAY契約を締結した。
 
 ルーキーイヤーは15試合の出場で平均3.3点、1.3リバウンド、3ポイント28.6%に終わったが、昨年4月に本契約を勝ち取ると、今季見事にブレイクを果たした。

 レギュラーシーズンで73試合(先発は68試合)に出場して平均13.5点、3.2リバウンド、1.4アシスト。クイックリリースで放つ3ポイントは試投数(606本)でリーグ4位、成功数(270本)で3位、成功率44.6%では4位と、いずれもリーグトップ5に入る好成績をマーク。

 ファイナルでは最初の3試合で成功率25.0%(5/20)と不振に陥り、ディフェンスでも苦戦する場面が見られたが、ショットが不調でもドライブからチャンスメークするなど打開策を見つけようともがいていた姿が印象的だった。

 そしてロビンソンはシリーズ後半から見事に復調。第5戦では3ポイントを13本中7決め、、プレーオフ自己最高の26得点をあげて勝利に大きく貢献。第4戦から6戦までの3試合では3ポイント50.0%(13/26)を誇った。