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NBA

【NBA背番号外伝】ジョーダンやレブロンが背負ったアメリカ代表のエースナンバー「9」。しかしNBAで活躍したスターは…

出野哲也

2021.02.16

パーカー(左上)はスパーズ、マーリー(右上)はサンズで欠番に。現役ではベテランのロンド(左下)やイグダーラ(右下)が代表格だが、現在は2人とも別の番号を着用している。(C)Getty Images

パーカー(左上)はスパーズ、マーリー(右上)はサンズで欠番に。現役ではベテランのロンド(左下)やイグダーラ(右下)が代表格だが、現在は2人とも別の番号を着用している。(C)Getty Images

■NBA史上最高の9番はペティット。19年にはパーカーが4人目の欠番に

 オリンピックのアメリカ代表における背番号9は、マイケル・ジョーダン(92年)からヴィンス・カーター(2000年)、レブロン・ジェームズ(04年)、ドゥエイン・ウェイド(08年)と、その時代を代表するスーパースターが背負っていた。

 しかしNBAでは、背番号9で欠番となったのは4人しかおらず、その4人の名前をすべて挙げられれば、相当のNBA通と言えるだろう。うち1人は近年のスター選手なので、すぐに思い浮かぶかもしれない。だが残る3人は、50年以上前に引退したNBA初期のスターと、比較的近年の選手ながら殿堂入りクラスではない者、そしてもう1人は選手ですらないからだ。

 NBA史上最高の背番号9はボブ・ペティットである。1950年代後半~60年代前半にかけて、セントルイス(現アトランタ)・ホークスで活躍したビッグマンで、11年間のキャリアすべてでオールスターに選ばれ、4度のオールスターMVPはコビー・ブライアントと並んで史上最多タイ。58年のファイナル第6戦では50点を叩き出し、ホークスに唯一となる優勝をもたらした。
 
 ペティットの次に選手として欠番になった9番はダン・マーリーだ。“サンダー・ダン”と呼ばれた迫力満点のダンクと、思い切りの良い3ポイントでフェニックス・サンズ時代に3度のオールスターに選ばれ、同球団の永久欠番となった。その後在籍したクリーブランド・キャバリアーズとマイアミ・ヒートでも9番を背負い、他の番号をつけたことは一度もなかった。94年に出場した世界選手権でも、9番をつけて金メダルを獲得している。

 選手ではないにもかかわらず欠番となった9番はラリー・ミラー。85年から死去する2009年までユタ・ジャズのオーナーを務めた人物で、ソフトボールの名選手として鳴らした頃の番号が同球団の欠番になっている。

 そして19年、4人目の欠番の仲間入りを果たしたのはトニー・パーカー(サンアントニオ・スパーズ)だった。彼が9番をつけているのは、母方の叔父で自身の名付け親でもあるフランス人選手、故ジャン・ピエール・スターラン(NBAではプレーせず)の現役時代の番号だったからである。

 今後、5人目の欠番となる予定なのがトニー・アレン。通算の平均得点は8.1点に過ぎなくとも、メンフィス・グリズリーズの守備の要として6回オール・ディフェンス・チームに選出。17年限りで同チームを退団し、その際将来的に永久欠番とされる旨が発表されたのだが、まだ実現していない。
 

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