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NBA

「もっと積極的に」「相手の特徴を知り尽くすこと」精彩を欠く八村塁にブルックスHCが助言〈DUNKSHOOT〉

秋山裕之

2021.03.03

2月上旬から10試合連続で2桁得点をあげていた八村だが、過去3試合は1桁得点と調子を落としている。(C)Getty Images

2月上旬から10試合連続で2桁得点をあげていた八村だが、過去3試合は1桁得点と調子を落としている。(C)Getty Images

 ワシントン・ウィザーズに所属する八村塁は、3月2日(日本時間3日、日付は以下同)のメンフィス・グリズリーズ戦に先発出場。前半で2得点(フィールドゴール1/5)に終わった八村は、後半も波に乗ることができず、3試合連続の1桁得点(7得点)でチームも111-125で敗れた。

 この試合、4本のフリースローを獲得した八村だが、それまでの2ゲームは0本、過去5試合でも2本で、グリズリーズ戦前にスコット・ブルックス・ヘッドコーチ(HC)は八村についてこう話していた。

「ファウルが全部もらえるわけではないが、リムアタックの回数が多ければ多いほど、笛が吹かれる可能性も高くなる。もっと積極的にプレーして、しっかりと身体を当てにいくこと。激しく戦ってフィジカルさを(レフェリーへ)アピールすることだね。彼のキャッチ&ゴーは全体的に良いが、ここ2試合は少し勢いが足りていなかった。彼はまだこれからの選手。最近はしっかりと集中力を保って戦えている。引き続き、レベルアップできるように努力することが大事だ」

 リング下でファウルをもらえずにミスショットに終わると、速攻のリスクも高くなるだけに、今後はアピールの仕方が鍵になってくる。
 
 また、相手の1番(ポイントガード)から5番(センター)までガードするうえで、精度を上げていくために向上させなければならない要素として、指揮官はこう話す。

「彼がディフェンスでスイッチした時、頭の中のコンピューターが守っている選手のデータをすぐに引き出せるようにしないといけない。相手選手たちの特徴や傾向をどんどん学んでいるが、今後はリーグの全選手の傾向を知り尽くしていく必要がある」

 ウィザーズでスイッチディフェンダーとして台頭している八村は、『NBA tracking stats』によると、ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)をフィールドゴール27.3%(3/11)、デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)をフィールドゴール0.0%(0/8)。カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)をフィールドゴール33.3%(2/6)、ジミー・バトラー(マイアミ・ヒート)をフィールドゴール40.0%(4/10)、カーメロ・アンソニー(ブレイザーズ)をフィールドゴール25.0%(2/8)に抑えている。

 2日のグリズリーズ戦でも後半序盤にジャ・モラントのドライブを防いでジャンパーへと持ち込み、ミスショットを誘発する好守を見せており、徐々にだが着実に成長しているとブルックスHCは見ていることだろう。

 ウィザーズにとってオールスターブレイク前の最後の試合は、4日のロサンゼルス・クリッパーズ戦。リーグ屈指の強豪にはレナードやポール・ジョージ、ニコラ・バトゥームにサージ・イバカといった実力者が多くいるものの、八村にとってはすべてが貴重な経験となるだけに、アグレッシブな姿勢を崩さず、果敢に挑んでほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】攻守でアグレッシブに躍動!NBA1年目から存在感を放った八村塁の厳選ショット!
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