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ピストンズの「歴代ベスト5」ガード&ビッグマンは“バッドボーイズ”が独占!残る1人は?〈DUNKSHOOT〉

杉浦大介

2021.03.25

名司令塔のトーマス(右)やリバウンダーのロッドマン(左)など、多くの名選手を輩出してきたピストンズのベスト5は?(C)Getty Images

 1946年の創設から75年。その長い歴史の中でNBAは何人ものスーパースターを輩出し、ファンを楽しませてきた。では、各チームの「歴代ベスト5」を選出したら、一体どんな選手が並ぶのか。『THE DIGEST』では、NBAに精通する識者に依頼し、全30チームのベストメンバーを選んでもらった。

 今回は「デトロイト・ピストンズ」編をお届け。48年に創設されたチームは、近年は低迷期を迎えているが、これまで3度のリーグ制覇を経験。プレーオフ出場42回、ファイナル出場6回を誇り、永久欠番は11人、殿堂入りプレーヤーは19人と、多くの名選手を輩出してきた。そんなピストンズの歴代ベスト5には、どのようなメンバーが名を連ねたのか。
 
【ポイントガード】
アイザイア・トーマス
1961年4月30日生。185cm・82kg
在籍期間:13シーズン(1981~94)
成績:979試合、平均19.2点、3.6リバウンド、9.3アシスト

 名門ピストンズの歴代ベスト5は各ポジションに多くの候補が挙げられるが、その中でもPGは鉄板だろう。1980年代後半のNBAを席巻した"バッドボーイズ"の司令塔だったトーマスは、1989、90年の2度の優勝に大きく貢献した。キャリア最終年を除き、ルーキーイヤーから12年連続でオールスター選出(84、86年には大会MVP)という文句なしの殿堂入り選手であり、90年のファイナルMVPという実績も燦然と輝く。また、惜しくも優勝はならなかったものの、88年のファイナル第6戦で足首を痛めながら、最終クォーターだけで25得点、計46得点を叩き出し、前年王者のレイカーズを追い詰めた鬼気迫るパフォーマンスも語り草だ。

 通算アシストはジョン・ストックトン、マーク・ジャクソン、マジック・ジョンソン、オスカー・ロバートソンに次いで歴代5位。マイケル・ジョーダンとの確執、ドリームチーム落選、ニックスのヘッドコーチ&ゼネラルマネージャーとしての失敗などでヒールのイメージも強くなったが、最盛期のトーマスはリーグ屈指のPGだったことに疑問の余地はない。近年のファンは04年のファイナルMVPチャンシー・ビラップスも推したいかもしれないが、やはり通称"ジーク"の方が格上である。
 
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“バッドボーイズ”以外で唯一ベスト5入りしたのは?