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NBA

ノースカロライナ大の歴代ベストメンバーは?SGはジョーダン一択、シックスマンにはプロで大成したダンク王〈DUNKSHOOT〉

出野哲也

2021.03.31

ノースカロライナ大はバスケットの“神様”ジョーダンやダンク王カーターなど数々のスターを輩出している。(C)Getty Images

ノースカロライナ大はバスケットの“神様”ジョーダンやダンク王カーターなど数々のスターを輩出している。(C)Getty Images

 1910年に創設され、NBA(1946年)より古い歴史を持つNCAA(全米大学体育協会)。プロを目指す若手選手たちにとってNCAAでプレーすることがNBA入りの“王道ルート”であり、時代を問わず何人ものスーパースターをNBAに送り出してきた。では、カレッジとNBAで実績を残した選手を対象に、大学別に最強メンバーを選出した場合、どんな顔ぶれになるのか。『THE DIGEST』では、NCAAとNBAに精通する識者に依頼し、各大学のベストメンバーを選んでもらった。

 初回は6度の全米優勝を誇り、バスケットボールの“神様”マイケル・ジョーダンを輩出したことでも有名な、ノースカロライナ大(UNC)をお届けする。
 
【ポイントガード】
ケニー・スミス
1965年3月8日生。191cm・77kg
カレッジ成績:127試合、平均12.9点、2.2リバウンド、6.0アシスト
NBA成績:737試合、平均12.8点、2.0リバウンド、5.5アシスト

 UNC出身で、NBAにおいて名PGと呼ばれている者は誰もいない。大学時代に活躍したPGではラリー・ブラウンやフィル・フォードが挙げられるが、前者はNBAでプレーせず、後者のプロ生活は短命だった。スミスはマイケル・ジョーダンの2年後輩で、UNC時代の通算アシスト768本は学校史上2位。87年にドラフト6位の高評価でサクラメント・キングスに指名され、オールルーキー1stチームに選出された。2年目に平均17.7点、7.7アシストを記録したのがキャリアハイで、その後は堅実ながらあまり目立たない選手生活を送っていた。しかし90-91シーズンにヒューストン・ロケッツへ移ってからはアウトサイドシュートに磨きをかけ、同球団在籍時の3ポイント成功率は40.7%。プレーオフでは44.8%まで成功率を上げ、95年のファイナル初戦では当時の新記録となる7本。オーバータイムへ持ち込む起死回生の一発も決め、スウィープでのロケッツ2連覇に大きく貢献した。

【シューティングガード】
マイケル・ジョーダン
1963年2月17日生。198cm・98kg
カレッジ成績:101試合、平均17.7点、5.0リバウンド、1.8アシスト
NBA成績:1072試合、平均30.1点、6.2リバウンド、5.3アシスト

 PGとは対照的にSGは多士済々。チャーリー・スコットにウォルター・デイビス、ジェリー・スタックハウスにヴィンス・カーターと、名スコアラーが何人も輩出した。だがもちろん、誰一人ジョーダンの域にはかすりもしない。UNC時代は、1年生で早くもNCAA優勝を手繰り寄せる決勝シュートを放つなど、のちのクラッチシューターぶりを発揮していた。

 しかしながら規律を重んじるディーン・スミス・ヘッドコーチの下、自由自在にプレーするわけにはいかず、在学3年間で平均17.7点。これは学校史上10位以内にすら入っていない。しかし84年ドラフト3位でシカゴ・ブルズに入団すると、すべての制約から解き放たれて1年目から28.2点、3年目の86-87シーズンには自己最多の37.1点。初の得点王に輝き、以後はフルシーズンでプレーした11年間、一度もその座を譲らなかった。キャリア平均30.1点もNBA史上1位。記録面と記憶面の両方でバスケットボール史上最高の選手である。
 
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