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「前評判はいまいちだったが…」成長続ける渡邊雄太は地元メディアも認める存在に!「チーム成功のキーマンになりそう」

THE DIGEST編集部

2021.05.05

4月にラプターズと本契約を結んだ渡邊は、着実に存在感を増している。(C)Getty Images

 実力で周囲を認めさせ、その存在感はますます高まっているようだ。

 トロント・ラプターズに所属する渡邊雄太は、充実の日々を過ごしている。2月下旬から3月にかけては出場なしも続いたが、4月に入ると一転して二桁の出場時間を確保し、現地時間4月19日には念願の本契約を掴み取った。その後もコンスタントに試合に出続け、5月2日に行なわれたロサンゼルス・レイカーズとの一戦でも、17分間の出場で6得点、4リバウンド、2アシストを記録し、チームの連敗ストップに貢献した。

 チームに欠かせないピースになりつつある渡邊には、地元メディアも高評価を与えている。トロントの日刊紙『TORONTO STAR』は、渡邊の貢献の大きさを以下のように伝えた。

 まずは強みである守備面について、レイカーズ戦でカイル・クーズマ、クリーブランド・キャバリアーズ戦でダリアス・ガーランドを渡邊が封じたことを振り返り、「誰かを特に強くマークするようワタナベに求めた場合に、比較的目立ったミスもなく一貫して頑張ってくれるのがわかっていることは、ニック・ナースにとって心強いだろう」と伝えた。ナースHC自身も、クーズマに上手く対応し、ガーランドにボールを触らせなかったことに満足するコメントを残している。
 
 そして課題とされる攻撃面についても、「彼は前半戦よりも上手にボールを動かしており、来季を前にとても大きな飛躍を遂げた。日曜日(レイカーズ戦)は6点しか取らなかったが、攻撃面の出来はその数字をはるかに上回るものだった」と成長を評価した。

 また、同記事はナースHCが特に重視する「汎用性」を渡邊が持ち合わせているとし、「差し迫った仕事がどんなものであろうと、ナースは気づけばワタナベを求めている」と記している。万能型の渡邊は重宝されているようだ。

 チーム内での渡邊の重要度が増していることは、ラプターズファンのライター、マシュー・アイクホーン氏も認めるところだ。同氏はスポーツサイト『FANSIDED』の記事の中で、渡邊を絶賛している。

「活力、ハッスルの点でワタナベは推進力となり、スコアボードに残らない勝つためのプレーをしている。前評判はいまいちだったが、彼は期待を上回り、トップのロールプレイヤーになった。ワタナベの無限のエネルギーと努力は、チームとファンに希望を与えている。プレーオフに向けた最後の追い上げで、彼はチームの成功のキーマンになりそうだ」

 ラプターズは現在、ウエスタン・カンファレンス11位。プレーイン・トーナメントの出場権が与えられる10位以内に入るには、残り7試合で3ゲーム差をひっくり返す必要があり、ここがまさに正念場だ。のぼり調子の勢いそのままに、キーマンの渡邊にはチームを救う活躍を期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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