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アービングの「最も重要なのはバスケじゃない」発言に名物コメンテーターが反論「自分の仕事をしてくれ」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.05.24

精神面が不安視されたアービングだが、セルティックスとのプレーオフ初戦では29得点を奪取。このままの調子を維持し、スミス氏を筆頭に批判する声を封じたいところだ。(C)Getty Images

 5月22日(日本時間23日、日付は以下同)から始まった2020-21シーズンのNBAプレーオフ。今季も大激戦が予想されるなか、優勝候補として大きな注目を集めるのがケビン・デュラント、ジェームズ・ハーデン、カイリー・アービングを擁するブルックリン・ネッツだ。

 ただ、ビッグ3の一角を形成するアービングは、プレー以外のことに関して意識が向いている様子。先日行なわれたメディアインタビューでは「今の俺にとって最も重要なのはバスケットボールではない」と話し、代わりにイスラエルとパレスチナの間で起きている騒動について意識が向いている、と発言。言葉を濁すことなく、バスケットボールに完全に集中できていないことを明らかにした。

 当然、この発言についてファンやメディアは様々な意見を寄せている。そのなかでも『ESPN』の名物コメンテーターであるスティーブン・A・スミス氏は、出演した『First Take』において、一際過激な反応を示した。
 
「私たちだって気にかけているさ。人々が死んでいくのも、苦しんでいるのも、飢えているのも見たくはない。もちろん、黒人であればなおさらだ。人種差別を受け、偏見の目で見られ、阻害されてきたのだからね。私たちはみな、そのような経験をしてきている。彼(アービング)にとってもそれは昔からそうだったはず。だからこそ、あんな発言をすることは『あなたたちは気にしていないだろうけど、俺は気にしているんだ』というメッセージになってしまう」

 そしてスミス氏は続けて、アービングに自身の仕事、つまりバスケットボールに集中すべきと訴えた。

「人にはそれぞれやるべきことがある。あなたにも仕事があるようにね。だからこそ、そこにいる間はただそれをやってくれよ。自分の仕事をしてくれ。君の仕事はバスケットボールをすること。そしてそれだけでなく、プレーに関する質問に10分間答えることだと思うよ」

 アービングが世界各地で起きている問題を憂い、思いを馳せるのは素晴らしいことであり、それに対して発言するのも個人の自由だ。ただ、自身の仕事であるバスケットボールを蔑ろにしてまで発言、行動するのはいかがなものか、とスミス氏は言いたいのだろう。
 
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