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八村塁が4試合連続の2桁得点!同期が“壁”に直面するなか、プレーオフでも結果を残し続ける凄さ<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.06.02

八村はプレーオフに入って4試合連続で2桁得点。第4戦では20得点、13リバウンドをあげ、ウィザーズを勝利に導いた。(C)Getty Images

 キャリア2年目でプレーオフデビューを果たしたワシントン・ウィザーズの八村塁は、フィラデルフィア・セブンティシクサーズとのファーストラウンド第4戦で20得点、13リバウンドを叩き出し、シリーズ初勝利の立役者となった。

 ウィザーズ史上、プレーオフデビューした年に1試合20点あげた選手は2014年のブラッドリー・ビール(26得点)とジョン・ウォール(23得点)以来7年ぶり。得点とリバウンドのダブルダブルは、05年にブレンダン・ヘイウッド(18得点、15リバウンド)が達成して以来の快挙だった。

 第1~3戦も2桁得点をマークしていた八村だが、この日は本人が「アグレッシブにいった」と語るように、攻守に迷いがなく自信を持ってプレーしていた。

 第4戦を前にスコット・ブルックス・ヘッドコーチ(HC)から「もっと打ってほしい」と注文を受けた3ポイントは、この試合でシューターのダービス・ベルターンスと並ぶチーム最多のタイの6本を放って3本成功。うち1本は115-112で迎えた第4クォーター残り45秒、ウィザーズのリードを6点に広げるビッグショットだった。

 試合後ブルックスHCは「(ルイは)1試合1試合成長している。プレーオフの大事な場面でシュートを決めることは、計り知れない自信につながるだろう」と高評価。司令塔のラッセル・ウエストブルックも「彼が積極的にプレーするとチームが一段とレベルアップする。今日はいい仕事をしてくれた」と称賛していた。
 
 今季の八村はレギュラーシーズン50試合に出場し平均31.5分で13.8点、5.5リバウンド、フィールドゴール(FG)成功率47.8%、3ポイント32.8%をマーク。一方、ポストシーズンでは4試合で平均32.8分コートに立ち、13.3点、7.5リバウンドという成績。得点はシーズンから微減しているものの、リバウンドは2本増加しているほか、FGが61.8%(21/34)、3ポイントも66.7%(8/12)とシュートタッチの良さも光る。

 なお、八村と同じ2019年ドラフトの上位指名選手で、今プレーオフでシーズンを上回る成績を記録しているのは、平均31.0点、FG48.4%のジャ・モラント(2位/メンフィス・グリズリーズ)のみ。RJ・バレット(3位/ニューヨーク・ニックス)は17.6点→13.8点、FG44.1%→39.6%。ディアンドレ・ハンター(4位/アトランタ・ホークス)は15.0点→9.8点、FG48.4%→35.3%と大幅にスタッツが下降。昨プレーオフで平均16.0点と覚醒したタイラー・ヒーロー(13位/マイアミ・ヒート)も、今年は平均9.3点、FG31.6%と不発に終わっている。

 ディフェンスのインテンシティが高くなるプレーオフで同期が壁に直面するなか、シーズン同様、安定した数字を残している八村。第4戦のようなパフォーマンスを今後も継続できれば、背番号8がウィザーズのエースを務める日もそう遠くないかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部

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