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NBA

ヨキッチ、アデトクンボ、エンビード…MVP投票にも国際化の波。今年は約75%が外国籍出身選手に集中<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.06.15

初受賞となったヨキッチを筆頭に、今季のMVP投票の上位4人のうち3人は外国籍出身選手だった。(C)Getty Images

初受賞となったヨキッチを筆頭に、今季のMVP投票の上位4人のうち3人は外国籍出身選手だった。(C)Getty Images

 NBA2020-21シーズンのMVPは、デンバー・ナゲッツの万能センター、ニコラ・ヨキッチ(セルビア)が初受賞。これにより、昨年と一昨年のヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス/ギリシャ)に続いて、3年連続で外国籍出身選手が選出された。

 現在のNBAで外国籍出身選手たちの活躍は、アメリカ人選手をも脅かすほどの勢いとなっている。今季MVPに投票されたのは計15選手。そのうち、ヨキッチ、ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ/カメルーン)、アデトクンボが上位4人に入ったほか、ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス/スロベニア)、ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ/フランス)、ベン・シモンズ(シクサーズ/オーストラリア)にも投票されていた。

『HoopsHype』によると、今季のMVP投票数のうち、実に74.56%が外国籍出身選手たちに集まったという。この数字は06-07シーズンに記録した64.16%を大きく上回る、史上最多の得票率だ。

 ちなみに、06-07シーズンはダーク・ノビツキー(ドイツ)とスティーブ・ナッシュ(カナダ)が129の1位票のうち127票を獲得し、ノビツキーがMVPに輝いた。だが同年にMVPに投票された外国籍出身選手はこの2人と、ティム・ダンカン(ヴァージン諸島)とトニー・パーカー(フランス)の4人だけだった。
 
 そう考えると、近年のNBAで外国籍出身選手たちが目覚ましい活躍をしていることは明白。6月14日(日本時間15日)に発表されたオールディフェンシブチームでも、1stチームにゴベア、シモンズ、アデトクンボの3選手が選ばれており、近日発表予定のオールNBAチームにも多くのインターナショナルプレーヤーたちが名を連ねるだろう。

 今後はヨキッチとアデトクンボだけでなく、ドンチッチとエンビードにもMVP受賞の可能性があるだけに、その勢いは加速していくに違いない。

 現在、オールスターゲームは各カンファレンスで最多のファン投票を獲得した選手がキャプテンとなり、交互にドラフト指名してオリジナルチームを形成している。ただ近い将来、ライジングスターズのようにアメリカ出身と外国籍出身チームに分かれて試合を行なう日が訪れるかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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