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6年目で初のファイナル出場!ブッカーが「ものすごく感謝している」と語る若手時代の恩師とは<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.07.08

2015年からサンズの中心選手として活躍してきたブッカー。新人時代の恩師への感謝を語った。(C)Getty Images

 ケンタッキー大で1年間プレーし、2015年のNBAドラフトにアーリーエントリーしたシューティングガードは、1巡目13位でフェニックス・サンズから指名されると、ルーキーシーズン途中からスターターに定着し、以降も着実にステップアップを遂げてきた。

 男の名はデビン・ブッカー。24歳のスコアラーは2年目から平均得点を20点台に乗せ、長距離シュートからプレーメークも可能なオールラウンダーへ進化。直近2年間は代替ながらオールスターにも選出されるなど、リーグ有数の選手という地位を築いた。

 7月6日(日本時間7日、日付は以下同)に行なわれたミルウォーキー・バックスとのNBAファイナル初戦で27得点、6アシスト、3スティールをマークして勝利に貢献したエースガードは、翌7日の会見でこんなことを話していた。
 
「彼にはものすごく感謝している。彼はNBAキャリアの早いうちから僕のことを信じてくれた1人だったんだ。彼が選手育成コーチとしてチームにいたことで、僕の成長が始まったんだと思っている。彼は僕が練習に打ち込む姿を見てくれただけでなく、一緒にコートへ立ち、汗を流してくれたんだ」

 ブッカーが口にしたのは元NBAプレーヤーのアール・ワトソン(元シアトル・スーパーソニックスほか)。ポイントガードとして2001~14年にかけて13シーズンをプレーしたのち、ブッカーと同年に選手育成コーチとしてサンズへ加入。シーズン途中にジェフ・ホーナセック・ヘッドコーチ(HC)が解任されると暫定HCに昇格し、約3シーズンをブッカーとともにサンズで過ごした存在である。

 そのワトソンは、7日に『Yahoo! Sports』の取材で「もう信じられなかったね。彼の父親はメルビン・ブッカーだったんだ。私はカンザスシティ出身で、メルビンはミズーリ大でプレーしていた。高校生の時、私は彼の大ファンだったんだ。だからデビンと会った時は父親について話して、ただのファンとして熱中してしまったんだ」と明かす。
 
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ワトソンの指導を受け、憧れのコビーを目指して鍛錬を続ける