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NBAデビュー戦で見えた八村塁の「凄み」と「課題」。ダブルダブルの一方で3Pやフリースローは…

秋山裕之

2019.10.24

先発メンバーとして開幕戦のコートに立った八村。14得点、10リバウンドと日本人初のダブルダブルを達成した。(C)Getty Images

 1023日(日本時間24日)、ワシントン・ウィザーズの八村塁がアメリカンエアラインズ・センターに乗り込み、ダラス・マーベリックスとのレギュラーシーズン開幕戦に臨んだ。

 ウィザーズはバックコートにイシュ・スミスとブラッドリー・ビール、フロントコートにトーマス・ブライアント、アイザック・ボンガ、そして八村が先発出場。対するマブズはルカ・ドンチッチ、デロン・ライト、コートニー・リー、クリスタプス・ポルジンギス、マキシ・クリバーがスターターに名を連ねた。

 八村は田臥勇太(元フェニックス・サンズ/現宇都宮ブレックス)、渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ2WAY契約)に次いで、日本人史上3人目となるNBAデビュー。しかも先発出場という日本人初の快挙を成し遂げた。

 八村は開始14秒、221㎝とリーグ屈指の高さを持つポルジンギスに攻め込まれ、ファウルを犯してしまう。その後ドンチッチに先制点を許し、ウィザーズはビハインドでのスタートとなった。
 それでもウィザーズはスミスのレイアップ、ボンガの3ポイントで早々に逆転に成功。そして歴史的な瞬間が訪れる。

 ポルジンギスの3ポイントをコンテスト(手を伸ばして阻止)した八村が敵陣に走り込み、リバウンドを奪ったビールのロングパスによりボールは八村へ。左ベースラインからゴール下へと攻め込んだ八村は、ポルジンギスとクリバーに囲まれる中、タイミングをずらし左手でレイアップを押し込んでNBA初得点をマーク。試合開始から約2分半でキャリア初のフィールドゴールを成功させた。

 その約2分後、八村はトップ・オブ・ザ・キーから3ポイントを放つもミス。だがボンガがオフェンシブ・リバウンドで弾いたボールを拾って、得意のミドルレンジから鮮やかなジャンパーを突き刺した。

 残り7分7秒には、ディフェンシブ・リバウンドを奪って自らボールプッシュし、プルアップジャンパーを沈めて6点目をマーク。ポルジンギスとのマッチアップでは相手がシュート態勢に入っても下がらずに大きな手を伸ばしていき、フィールドゴールを許さない堅実なディフェンスを見せるなど、攻守で存在感を発揮した。
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第2クォーター以降はマブズの新コンビに苦戦を強いられる