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東京五輪

「完全に走り負けた」スペイン戦の“魔の5分間”を日本代表の渡邊・田中両キャプテンが回顧「自分の責任でもある」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.07.27

今大会で共同キャプテンを務める渡邊(左)と田中(右)がスペインとの初戦を振り返った。(C)Getty Images

今大会で共同キャプテンを務める渡邊(左)と田中(右)がスペインとの初戦を振り返った。(C)Getty Images

 7月26日、バスケットボール男子日本代表にとって45年ぶりとなるオリンピックが幕を開けた。

 初戦から世界ランキング2位、2019年ワールドカップ王者のスペインとの一戦とあって苦戦が予想されたものの、前半途中まで同点、後半のスコアは49-40と善戦を演じた。結果的に77-88で敗れたとは言え、2006年に同じく日本で行なわれた世界選手権(現ワールドカップ)では55-104で惨敗した相手に、日本バスケの進歩を見せた(同大会ではスペインが優勝している)。

 試合後、渡邊雄太は「自分たちのプレーを出すことができれば、スペイン相手にも戦うことができる。今後は世界中のどの相手でも戦えるという自信になった」とコメント。渡邊とともにキャプテンを務める田中大貴も、「試合の入りは悪かったですが、26-26と同点に追いつくところまでいけました」と序盤の戦いぶりを振り返っている。

 一方で、この試合の大きなターニングポイントになったのが、田中の言う同点に追いついた第2クォーター残り5分からの失速だ。八村塁の3ポイントで試合を振り出しに戻した直後、タイムアウト明けからスペインに連続19得点を奪われ、前半残り1分になる頃には26-45。その間、日本は無得点に終わり、この“魔の5分間”が最後まで響く形となった。

 
 この時間帯について、渡邊は「本来であれば自分たちが仕掛けて走らなければいけないのに、能力も身長も高いスペインに完全に走り負けてしまった」。田中も「前半の終わり方が本当にもったいなかった。自分の責任でもあるので、そこは悔やまれますし、そのような場面を相手は見逃してくれませんでした」と唇を嚙んだ。

 さらに田中は、この試合で抜群のゲームメイクを見せたスペインの司令塔、リッキー・ルビオについても言及。「スカウティングをして(渡邊)雄太がマッチアップすることになりました。しかし、彼(ルビオ)が起点となってどんどんプレーを作ってきましたし、要所で試合を締めていたのも彼だったので、自由にやらせすぎました」と振り返った。

 黒星発進となった日本だが、選手たちは目標の「1勝」を目指し、前を向いている。「ワールドカップの時よりも戦えているとみんなも感じていると思う。ただし、強いチームに勝つためには、よりパーフェクトなゲームを自分たちがしなければチャンスは巡ってこない」という田中の言葉通り、29日のスロベニア戦ではいかに主導権を握れるかが鍵になりそうだ。

構成●ダンクシュート編集部
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