バスケットボール日本代表にとって東京五輪は、1976年のモントリオール大会以来45年ぶりの出場。八村塁、渡邊雄太という2人のNBAプレーヤーが在籍する今回の代表は"史上最強"と言われており、初戦ではスペインに敗れたものの、格上相手に善戦した。
ここでは相手国の中心選手も紹介するとともに、NBA解説を務める中原雄氏に、日本の予選ラウンド各試合のキーポイントを挙げてもらった。
今回は2戦目の相手、スロベニア代表をお届けする。
■スロベニア(FIBAランキング16位/五輪初出場)
【中心選手】※カッコ内はポジション年齢、2020-21シーズン所属チーム
#77 ルカ・ドンチッチ(ポイントガード/22歳/ダラス・マーベリックス)
天井知らずの才能でNBAを席巻する神童が日本に降臨。自らの手で掴み取った初の五輪でも新たな伝説を作るか。
#31 ブラッコ・チャンチャー(パワーフォワード/24歳/ダラス・マーベリックス)
正確な長距離砲で得点を稼ぐストレッチ4。NBAでは2年間で平均1.9点止まりだが、今大会でブレイクを狙う。
#30 ゾラン・ドラギッチ(スモールフォワード/32歳/サスキ・バスコニア)
NBAで活躍する兄のゴラン同様、左腕から繰り出すシュートとドライブは脅威。欧州各国を渡り歩く豊富な経験も武器だ。
#11 ジャカ・ブラジッチ(シューティングガード/31歳/オリンピア)
国内リーグの強豪オリンピアのエースガード。クイックリリースのジャンパーやフローターなど多彩な武器を誇る。
#10 マイク・トビー(センター/26歳/バレンシア)
NY出身で13年にはアメリカ代表としてU19W杯優勝を経験。多彩な得点力を誇り、ドンチッチとの相性も抜群だ。
#7 クレメン・プリペリッチ(シューティングガード/28歳/バレンシア)
スペインを舞台に活躍し、昨季はリーグのベスト5に選出。コートのどこからでも得点が奪え、アルゼンチンとの初戦ではベンチから22得点。
#8 エド・ムリッチ(スモールフォワード/29歳/オリンピア)
11年から代表に名を連ね、W杯やユーロバスケットに出場。激しい守備や3ポイントで貢献する盛り立て役だ。
【相手分析&展望】
このチームの心臓は、弱冠22歳でNBAのスーパースターに上り詰めたルカ・ドンチッチだ。代表でもエースを務めるオールラウンダーはNBAのプレーオフ終了後、すぐに代
表チームに合流。五輪最終予選では、シーズンの疲労を感じさせない八面六臂のパフォーマンスで母国を初のオリンピック出場に導いている。
世界ランキングは16位と予選対戦国で最も低いが、初戦ではドンチッチが48得点、11リバウンド、5アシストでアルゼンチン(4位)を撃破しており、42位の日本にとって格上であることに変わりはない。
日本は得点、リバウンド、アシストのすべてをハイレベルでこなすドンチッチの勢いを封じなければ、ワンサイドゲームになってしまう。ドンチッチは201㎝とPGとしては大柄でミスマッチを生みやすいため、序盤から馬場雄大をぶつけるべきだ。
この試合で馬場はディフェンスに全精力を注いでほしい。それでもシングルで防ぐことは難しいため、守備力が売りの渡邊雄太とのダブルチームで出来る限りスローダウンさせたい。だがそのほかにも、もう1人のNBA選手であるブラッコ・チャンチャー、ベテランのゾラン・ドラギッチら実力派が揃っている。日本は彼らの3ポイントも警戒しなければならない。
攻撃では初戦同様、八村塁と渡邊はある程度の活躍が見込めるだろう。この2人はドライブでディフェンスを収縮することができるため、そこでオープンになった金丸晃輔や富樫勇樹らが高確率で3ポイントを決められれば面白くなる。また、ビッグマンのエドワーズ ギャビン(206センチ)、シェーファー アヴィ幸樹(206センチ)のリバウンドやスクリーンといった身体を張ったプレーも鍵になるだろう。
相手分析&展望●中原雄 構成●ダンクシュート編集部
※『ダンクシュート』2021年9月号に加筆・修正
ここでは相手国の中心選手も紹介するとともに、NBA解説を務める中原雄氏に、日本の予選ラウンド各試合のキーポイントを挙げてもらった。
今回は2戦目の相手、スロベニア代表をお届けする。
■スロベニア(FIBAランキング16位/五輪初出場)
【中心選手】※カッコ内はポジション年齢、2020-21シーズン所属チーム
#77 ルカ・ドンチッチ(ポイントガード/22歳/ダラス・マーベリックス)
天井知らずの才能でNBAを席巻する神童が日本に降臨。自らの手で掴み取った初の五輪でも新たな伝説を作るか。
#31 ブラッコ・チャンチャー(パワーフォワード/24歳/ダラス・マーベリックス)
正確な長距離砲で得点を稼ぐストレッチ4。NBAでは2年間で平均1.9点止まりだが、今大会でブレイクを狙う。
#30 ゾラン・ドラギッチ(スモールフォワード/32歳/サスキ・バスコニア)
NBAで活躍する兄のゴラン同様、左腕から繰り出すシュートとドライブは脅威。欧州各国を渡り歩く豊富な経験も武器だ。
#11 ジャカ・ブラジッチ(シューティングガード/31歳/オリンピア)
国内リーグの強豪オリンピアのエースガード。クイックリリースのジャンパーやフローターなど多彩な武器を誇る。
#10 マイク・トビー(センター/26歳/バレンシア)
NY出身で13年にはアメリカ代表としてU19W杯優勝を経験。多彩な得点力を誇り、ドンチッチとの相性も抜群だ。
#7 クレメン・プリペリッチ(シューティングガード/28歳/バレンシア)
スペインを舞台に活躍し、昨季はリーグのベスト5に選出。コートのどこからでも得点が奪え、アルゼンチンとの初戦ではベンチから22得点。
#8 エド・ムリッチ(スモールフォワード/29歳/オリンピア)
11年から代表に名を連ね、W杯やユーロバスケットに出場。激しい守備や3ポイントで貢献する盛り立て役だ。
【相手分析&展望】
このチームの心臓は、弱冠22歳でNBAのスーパースターに上り詰めたルカ・ドンチッチだ。代表でもエースを務めるオールラウンダーはNBAのプレーオフ終了後、すぐに代
表チームに合流。五輪最終予選では、シーズンの疲労を感じさせない八面六臂のパフォーマンスで母国を初のオリンピック出場に導いている。
世界ランキングは16位と予選対戦国で最も低いが、初戦ではドンチッチが48得点、11リバウンド、5アシストでアルゼンチン(4位)を撃破しており、42位の日本にとって格上であることに変わりはない。
日本は得点、リバウンド、アシストのすべてをハイレベルでこなすドンチッチの勢いを封じなければ、ワンサイドゲームになってしまう。ドンチッチは201㎝とPGとしては大柄でミスマッチを生みやすいため、序盤から馬場雄大をぶつけるべきだ。
この試合で馬場はディフェンスに全精力を注いでほしい。それでもシングルで防ぐことは難しいため、守備力が売りの渡邊雄太とのダブルチームで出来る限りスローダウンさせたい。だがそのほかにも、もう1人のNBA選手であるブラッコ・チャンチャー、ベテランのゾラン・ドラギッチら実力派が揃っている。日本は彼らの3ポイントも警戒しなければならない。
攻撃では初戦同様、八村塁と渡邊はある程度の活躍が見込めるだろう。この2人はドライブでディフェンスを収縮することができるため、そこでオープンになった金丸晃輔や富樫勇樹らが高確率で3ポイントを決められれば面白くなる。また、ビッグマンのエドワーズ ギャビン(206センチ)、シェーファー アヴィ幸樹(206センチ)のリバウンドやスクリーンといった身体を張ったプレーも鍵になるだろう。
相手分析&展望●中原雄 構成●ダンクシュート編集部
※『ダンクシュート』2021年9月号に加筆・修正