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東京五輪

日本でドンチッチ人気が急上昇!スロベニアの代表ユニフォームを求め、大使館に問い合わせも【東京五輪】

秋山裕之

2021.07.27

ドンチッチの清楚なルックスと、華麗なプレーにハートを射抜かれた日本のファンは多いようだ。(C)Getty Images

ドンチッチの清楚なルックスと、華麗なプレーにハートを射抜かれた日本のファンは多いようだ。(C)Getty Images

 7月26日、日本と同じグループCに所属する世界ランキング16位のスロベニアはランキング4位のアルゼンチンと対戦。

 スロベニアにとっては初のオリンピック初出場だったが、エースのルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)に48得点、11リバウンド、5アシストの大活躍で、118-100で勝利。大敗を喫したアルゼンチンのルイス・スコラはショックを隠し切れない様子だった。

「ほんの3時間前まで、私はものすごく楽しみにしていたんだ。でも今はそうとは言えない。僕らは重要な初戦を落としてしまった。しかも大差でね。最終的に、僕は勝っても負けてもオリンピックを楽しみたい。だけどそれは今日ではない」

 通算5度目の五輪となったスコラはチームトップの23得点をマークしたものの、ドンチッチの前に意気消沈。4大会ぶりのメダル獲得を目指すチームは、まさに出鼻を挫かれた思いだろう。

「僕は記録には興味がない。僕らは勝った。そのためにここへ来たんだ」と語ったドンチッチだが、オリンピックの舞台で48得点というのは、1976年のエディ・パルビンスカス(オーストラリア)と並ぶ歴代2位タイの記録。88年にオスカー・シュミット(ブラジル)が残した歴代最多の55得点には届かなかったものの、ヨーロッパの選手として最多得点を叩き出した。
 
 また、NBA選手では12年のパティ・ミルズ(オーストラリア代表/サンアントニオ・スパーズ)、04年のヤオ・ミン(中国代表/元ヒューストン・ロケッツ)が記録した39得点を大きく上回り、1試合最多得点の新記録も樹立。

 その支配力に元アルゼンチンの代表のマヌ・ジノビリは「ヤツはビースト」と脱帽。来季からマブズを率いるジェイソン・キッドも「昨夜はスペシャルなゲームだったね。アルゼンチンを相手に48得点なんて、オリンピックキャリアの幕開けとしては素晴らしすぎる」とドンチッチを手放しで称賛していた。

 ドンチッチの甘いマスクとスーパープレーに魅了された日本のファンは多かったようで、彼の代表ユニフォームを求め、スロベニア大使館には多数の問い合わせが来たと言う。

 まだ予選ラウンドは始まったばかりだが、22歳の至宝が母国をメダルに導くことがあれば、東京五輪は“ドンチッチの大会”と言われることになるかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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