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来季はヒートが優勝候補の本命に!ラウリーとタッカーを加え、ロビンソンの引き留めにも成功!<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.08.03

ヒートはラウリー(右)、タッカー(左上)という実力者を獲得し、ロビンソン(左下)の引き留めにも成功した。(C)Getty Images

 現地時間8月2日、NBAはフリーエージェント(FA)との交渉解禁初日を迎え、早くも複数の現地メディアは、多くの選手たちが、残留または移籍が合意に達したと報じた。

 FA選手たちが正式に契約を結べるのは6日以降。サイン&トレードや金額が明かされていない選手たちもおり、このあたりは後日に明確となってくるだろう。

 そうしたなか、マイアミ・ヒートは1日にアンドレ・イグダーラのチームオプションを破棄し、ゴラン・ドラギッチの同オプションを行使して残留させたのだが、米放送局『ESPN』はトロント・ラプターズの大物FAカイル・ラウリーをサイン&トレードで獲得に合意したと報道した。

 その交換要員に2選手(ドラギッチ、プレシャス・アチウワ)が含まれるという報道もあるため、ヒート最古参のドラギッチは退団が濃厚だ。『ESPN』によると、ラウリーはヒートでジミー・バトラーと一緒にプレーすることに関心を示しており、この日、自身のSNSに「MIAMI HEAT ✖ KYLE LOWRY LETS’ GOO!!!」と投稿。早くも興奮している気持ちを表していた。

 また、ヒートは昨季ミルウォーキー・バックスの優勝に貢献したPJ・タッカーとの契約合意も報じられており、フランチャイズ史上4度目のチャンピオンシップ獲得に向けて着々と動いている。
 
 そして2日、チームはダンカン・ロビンソンとも5年9000万ドル(約98億1000万円)の高額契約に合意。27歳のシューターは、2018年にドラフト外でヒートへ入団し、一昨季からローテーション入りに成功した苦労人。

 持ち味である3ポイントは2シーズン連続で成功率40%以上、平均3.5本以上を決め、昨季はリーグ4位となる250本を沈めた。

 70年以上の歴史を誇るNBAにおいて、ロビンソンはドラフト外の選手としては史上最高額の契約を手にしたこととなる。昨季までの3シーズンにおける年俸は、いずれも200万ドル(約2億1800万円)以下だったことを考えれば、アメリカンドリームと呼ぶにふさわしい。

 先月、ロビンソンは地元メディア『The South Florida Sun-Sentinel』へFA戦線について「僕はあまり多くの情報は出さないよ。でもマイアミで過ごした時間が最高だったことは隠しようがないね。だから僕はまたこの地でプレーしたいと思っている」と残留を希望しており、その願いが叶ったかたちだ。

 バトラー、バム・アデバヨというオールスタープレーヤーの脇に、ラウリーとタッカーという経験豊富なベテランを加え、シュート職人のロビンソンを引き留めたヒート。2年ぶりのNBAファイナル返り咲きを果たし、今度こそ王者となるべく豪華戦力で来季を迎える。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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