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NBA

「ルカとまた一緒にプレーしたい」元スロベニア代表のゴラン・ドラギッチがNBAでも共闘を希望<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.08.05

スロベニア代表でコンビを組んだ経験のあるドンチッチ(左)とドラギッチ(右)。NBAでの共闘は実現するか。(C)Getty Images

スロベニア代表でコンビを組んだ経験のあるドンチッチ(左)とドラギッチ(右)。NBAでの共闘は実現するか。(C)Getty Images

 8月1日(日本時間2日、日付は以下同)。ゴラン・ドラギッチはマイアミ・ヒートからチームオプションを行使されたため、来季もチームでプレーするかと思われた。

 だが翌2日にフリーエージェント(FA)交渉初日を迎え、ヒートはトロント・ラプターズとサイン&トレードに合意。ドラギッチ、プレシャス・アチウワを手放し、3年約9000万ドル(約98億1000万円)の高額契約を結んだカイル・ラウリーを獲得することとなった。

 ヒートは一昨季にNBAファイナルまで勝ち上がり、ロサンゼルス・レイカーズ相手に2勝4敗と奮戦。ドラギッチは初戦で左足底筋膜を断裂するという大ケガを負うが、第6戦で執念の復帰しチームを活気づけた。

 しかし35歳のベテランガードは今夏にヒートを退団し、昨季プレーオフ進出を逃したラプターズへ移籍することに。年齢的にチャンピオンシップ獲得に挑戦できる時間は着実に少なくなっており、ドラギッチが来季ラプターズでプレーするかは不明だ。

 そんななか、ドラギッチは4日に母国スロベニアで『Slovenian Planet TV』の取材に応じ、「次のシーズンでルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)とプレーしたいか?」と聞かれて「当然さ」と即答。

 ドラギッチとドンチッチは、2017年に行なわれたユーロバスケットを9戦無敗で勝ち上がり、初優勝を飾った名コンビ。ドラギッチがリーダーシップを発揮し、ドンチッチが異彩を放って見事チャンピオンとなった。

 両選手はNBAのコートで対戦経験はあるものの、同じチームで共演したことはなく、もしラプターズが残り1年で契約満了を迎えるドラギッチとバイアウト、あるいは開幕前にトレードすれば、マブズでドンチッチと再会する可能性はある。
 
「ヨーロピアン・チャンピオンシップで、ルカと一緒にプレーしていて本当に楽しかったんだ。僕は彼が世界でもベストな1人だと分かっている。彼とは是非ともまた一緒にプレーしたいね。でも僕のキャリアは刻一刻と終わりに近づいていて、ルカはまだまだ若いんだ。彼は間違いなくあと15年はプレーできる。彼のことはどんな時でも応援しているよ」

 母国スロベニアのレジェンドは、成長を続ける22歳のスーパースターをそう評し、期待を寄せていた。なお、ドラギッチは数年前に代表チームから引退しており、東京オリンピックでは自身の弟であるゾラン・ドラギッチが活躍中。

 オリンピック最終予選を勝ち抜いたスロベニアは、初出場ながらオリンピック本戦でも快進撃を続けている。3日に行なわれたドイツ代表との準々決勝ではドンチッチが20得点、8リバウンド、11アシスト、ゾランが27得点の活躍により94-70で勝利。

 スロベニアは5日にフランス代表との準決勝に臨むこととなる。ゴランは代表チームにエールを送った。

「金メダルを取れるといいね。あの子たちはファイナルまで勝ち上がるにふさわしい。でも一発勝負だから、何だって起こり得る。僕としてはスロベニアとアメリカのファイナルが見たい。大舞台で僕らがアメリカを倒すんだ。それが金メダルに向けた最高のレースさ」

 オリンピックという大舞台で強烈なインパクトを放っているドンチッチ。初出場でメダルを獲得するチャンスもあるだけに、スロベニアの戦いぶりは必見だ。

 それと同時に、スロベニアのレジェンドと現代表を背負って立つ若きスーパースターがNBAで共演できるかにも注目したい。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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