8月8日、東京オリンピックの最終日に、いいものを見せてもらった。
会場はさいたまスーパーアリーナ。女子バスケットボールの決勝が行なわれ、初めてファイナルに進出した日本代表が、大会6連覇中の強豪アメリカに挑んだ。だが、世界ランキング1位を誇る絶対女王の壁は高く、75-90で敗れている。
試合中、スタンドにはこの東京五輪の運営を支えたボランティアの方々が、青い制服を着て座っていた。100人前後はいただろうか。試合が始まると、声は出せないものの、手拍子で日本代表を応援。時には全員でリズムをとって、手を鳴らした。
今大会は無観客のためどこの会場でもホーム感がなく、卓球会場では中国の大声援に、アウェー感を感じることさえあった。だが、バスケットボール会場で初めて、ホームの雰囲気を感じることができた。
圧巻だったのは第4クォーターだ。大差をつけられながらも、最後まで力を振り絞る日本が連続ポイントをマークすると、会場の一体感は最高潮に。その光景は感動的ですらあった。
あるボランティアの方に話を訊くと、スタンドで観戦していたのは、休憩中のボランティアの方たちだという。バスケットボール会場では、グループリーグの段階では、4階席を開放し、休憩時間に試合を見られるようにしていたという。
だが、決勝トーナメントに入ってから、1階席に変更されたのだそう。女子日本代表の快進撃も理由だったのだろうか。「やはり、今日はいつもより多いですね」と教えてくれた。
ただ、「私たちは休憩する暇もないんですよ」という本音も。担当する係によっては、試合を観戦している暇はないようだ。
キャプテンの高田真希は試合後、「今日もたくさんのボランティアの方々がいました。たくさんの人たちの協力のおかげで自分たちはプレーできている。本当に感謝しています」と謝意を表わした。
この先、ボランティアの方たちが観客席を埋める大会はもうないだろう。そういう意味では、コロナ禍で無観客開催となった東京五輪を象徴するシーンのひとつだったと言えるかもしれない。
取材・文●江國 森(THE DIGEST編集部)
【PHOTO】初の決勝進出!快進撃を続けるバスケットボール女子日本代表ベストショット!
会場はさいたまスーパーアリーナ。女子バスケットボールの決勝が行なわれ、初めてファイナルに進出した日本代表が、大会6連覇中の強豪アメリカに挑んだ。だが、世界ランキング1位を誇る絶対女王の壁は高く、75-90で敗れている。
試合中、スタンドにはこの東京五輪の運営を支えたボランティアの方々が、青い制服を着て座っていた。100人前後はいただろうか。試合が始まると、声は出せないものの、手拍子で日本代表を応援。時には全員でリズムをとって、手を鳴らした。
今大会は無観客のためどこの会場でもホーム感がなく、卓球会場では中国の大声援に、アウェー感を感じることさえあった。だが、バスケットボール会場で初めて、ホームの雰囲気を感じることができた。
圧巻だったのは第4クォーターだ。大差をつけられながらも、最後まで力を振り絞る日本が連続ポイントをマークすると、会場の一体感は最高潮に。その光景は感動的ですらあった。
あるボランティアの方に話を訊くと、スタンドで観戦していたのは、休憩中のボランティアの方たちだという。バスケットボール会場では、グループリーグの段階では、4階席を開放し、休憩時間に試合を見られるようにしていたという。
だが、決勝トーナメントに入ってから、1階席に変更されたのだそう。女子日本代表の快進撃も理由だったのだろうか。「やはり、今日はいつもより多いですね」と教えてくれた。
ただ、「私たちは休憩する暇もないんですよ」という本音も。担当する係によっては、試合を観戦している暇はないようだ。
キャプテンの高田真希は試合後、「今日もたくさんのボランティアの方々がいました。たくさんの人たちの協力のおかげで自分たちはプレーできている。本当に感謝しています」と謝意を表わした。
この先、ボランティアの方たちが観客席を埋める大会はもうないだろう。そういう意味では、コロナ禍で無観客開催となった東京五輪を象徴するシーンのひとつだったと言えるかもしれない。
取材・文●江國 森(THE DIGEST編集部)
【PHOTO】初の決勝進出!快進撃を続けるバスケットボール女子日本代表ベストショット!