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【NBA背番号外伝】現役の代表格はシモンズ。過去にはカーやオリーらシューターが着用した「25番」<DUNKSHOOT>

出野哲也

2021.09.08

現役ではシモンズ(左)が最大の大物で、ローズ(右上)はピストンズなど複数チームで着用。レジェンドでは名シューターのカー(右下)がいる。(C)Getty Images

 昨季のNBAは17人が着用した背番号25だが、チームの中軸を担っているのはベン・シモンズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、ミカル・ブリッジズ(フェニックス・サンズ)くらい。また、これまで5球団で欠番になっているものの、スーパースターは皆無で、やや地味な番号と言える。

 25番の名選手が多く輩出したのは1960~70年代で、その代表格がボストン・セルティックスのKC・ジョーンズ。サンフランシスコ大時代から後にセルティックスでもチームメイトとなるビル・ラッセルとコンビを組み、ルーキーイヤーから8連覇を達成。65年は平均アシストでリーグ2位に入った。引退後は同球団のHCに就任し、84、86年にはチームを優勝に導いている。

 67年にそのセルティックスの9連覇を阻止して王座に就いたのがシクサーズで、当時の主力だったチェット・ウォーカーは、70年代のシカゴ・ブルズでもエースとして活躍し、7度のオールスター出場を果たした。

 同じく60年代後半にはガス・ジョンソン(ワシントン・ブレッツ/現ウィザーズ)、70年代前半にはゲイル・グッドリッチ(ロサンゼルス・レイカーズ)がオールスターの常連だったが、ジョーンズを含むこの4人はいずれも殿堂入りを果たしており、ウォーカー以外は永久欠番の栄誉に浴している。
 ABA時代のニューヨーク(現ブルックリン・)ネッツで司令塔を務め、71、72年に2年連続でアシスト王に輝いたのがビル・メルキオーニ。通算3444本のアシストはジェイソン・キッドに次ぐ球団2位の記録で、チームがNBAに合流する前に欠番になっている。サンズで2年間プレーした弟ゲイリーも25番を背負った。

 もう1人の欠番はクリーブランド・キャバリアーズのマーク・プライス。史上屈指のピュアシューターで、通算のフリースロー成功率90.4%はステフィン・カリー、スティーブ・ナッシュに次ぎ3位にランクされている。こちらも弟であるブレントが25番をつけたことがある。現在シクサーズで指揮を執るドック・リバースも現役時代はこの番号で、息子のオースティンもデンバー・ナゲッツの25番だ。

 25番の名シューターと言えば、ロバート・オリーとスティーブ・カーの名前が浮かぶ。レイカーズとサンアントニオ・スパーズでは背番号5でクラッチシューターとして鳴らしたオリーだが、ヒューストン・ロケッツ時代は25番。95年のファイナル第2戦では新記録の7本のスティールを奪った。キャブズでプライスの控えを務めたカーは、93年のオフにオーランド・マジックからブルズに移籍し、4番から大学時代の25番に変更。

 94-95シーズンにリーグ記録となる3ポイント成功率52.4%をマークし、その後も卓越したシュート力でブルズの2度目の3連覇に貢献した。99年にスパーズへ移り4番に戻したが、03年に5度目の優勝を達成した際には25番をつけていた。
 
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ローズは高校時代&NBA数チームで着用